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ただ今、ユーラシア大陸中央部から来客中。
今年もう1回だけ紅葉をと思い、高槻市の芥川のほとりに来た。芥川は、高槻市を北から南へ流れる淀川水系の一級河川で、源流の一つは京都にまでさかのぼる。全長約25km、寝屋川市の手前で淀川に合流する。市の中心を流れるが、流域ごとの表情を持ち、中流域は摂津峡が有名だ。ここは摂津峡から1kmほど下った芥川緑地資料館「あくあぴあ芥川」。館と芥川の水辺とは階段でつながっていて、行き来ができる。この辺りの川幅は25mほど。ヨシが生え、犬の散歩をしている人が居る。対岸は住宅街だが、すぐ北側には三好山も見える落ち着いた場所だ。



  高槻の一番の自慢。     <芥川の地図はこちら>
 

芥川


 国道171号から車で5〜6分のところにある芥川緑地資料館「あくあぴあ芥川」は、里山の風景をいかし自然と一体化した建物だ。4階建ての4階部分にある入口は見晴らしがよく、都会のイメージが強い高槻は、実は自然豊かな街であることが分かる。大船孝弘館長に伺った。
「ここは高槻の自然や文化を展示しています。高槻のシンボルである芥川に生息する多くの魚たちのことを知ってもらうため、全国的にも珍しい淡水魚の水族館をオープンしました」



あくあぴあ芥川


 淡水魚はメインフロアの2階に展示されている。ジオラマの水槽には、芥川の環境が再現されている。
「芥川は約25kmと決して大きな川ではありませんが、山の中から淀川との合流地点まで多様な環境を流れています。上流、中流、下流で水温なども違いますので、三つの水槽で水温調整などして各環境をつくっています。上流は水温が低く、アマゴをはじめ、カワムツ、タカハヤなど清流の魚がいます。中流には主に2種が生息し、最も多いのはカワムツ、次にオイカワです。下流はコイとフナです。流れが緩やかでない芥川自体には、ブルーギルなどの外来種は居ませんが、ため池などにはたいてい居て、雨水が入ると芥川へ、最後には淀川へ逃げ込みます」



動物に関する展示もある

  上流や中流の水槽には、貝がへばりついている。
「蛍の幼虫が食べるカワニナです。コイの好物なので、コイが多い下流には居ません。上流から中流が蛍の生息地、カワニナが居る所に蛍が居るわけです。だから高槻の南部には蛍は居ません。蛍は資料館の前から上流にかけて、6月終わりから約1月間見ることができます。私が小学生の時は国道171号付近にも居ましたから、生息地が30年で約2km北に移動しました。36万都市です。環境も変わりました。蛍が生息できる環境は、今ではこの辺りが下限だと思います」
 3階には航空写真があり、市の中心を流れる芥川が写っている。
「市民が自分の家を確認できる大きさにしました。地形がどうなっていて、資料館がどういう場所にあり、なぜ芥川がシンボルになったのかが、一目瞭然に分かります」
 芥川は昔と比べてどうだろう。
「私が小学生の時は自然いっぱいでした。また、平成に入ってから公共下水が完備されて、上流から下流までほぼ透明な川に生まれ変わりました。芥川は高槻の一番の自慢ですね」



   芥川緑地資料館「あくあぴあ芥川」
  ■開館時間/10:000〜17:00
  ■休館日/毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
  ■入館料/無料
  ■TEL/072-692-5041