もう一つの宿場、板取の宿
今庄はそばどころ。太めで野趣溢れるそばをいただいた後、今庄の中心から国道365号を南に10分、「板取の宿」に来ました。国道のすぐ脇にあり、石畳の坂道や古い茅ぶき屋根の民家が残されています。板取も宿場として栄えましたが、今庄とは役割が違ったそうです。そのあたりを寺田さんに伺いました。 「板取は藩と藩との境界のため、関所が置かれました。周辺を柵で囲い、3棟の『口止め番所』で、とくに女性や鉄砲など武器の出入りをチェックしました。旅に出る時は、『五人衆』という近隣五人の承諾と庄屋の承諾を得た後、庄屋が藩へ持って上がり、初めて通行手形が出たようです」