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  ここは現世浄土    <中辺路町の地図はこちら>


熊野本宮大社

 今度は車で国道311号を本宮方面に走っています。片道1車線・合計2車線の道を40分走ると本宮町。道が出来ると、やはり便利です。
 本宮町熊野本宮大社に来ました。全国に3000社以上ある熊野神社の総本宮です。権禰宜(ごんねぎ)の藤井典弘さんに伺いました。
「熊野は元々京都から見て独特の世界でした。現世浄土として俗世間と離れた空間の雰囲気が、今もあります。ここの創建は第10代崇神天皇のころと伝わっています」
 熊野詣の人は、三山をすべて回ったんでしょうか。
「中辺路ルートは最初の参詣が本宮のため、本宮大社だけで帰ることもあり、みんなが三社を参ったわけではないようです。それだけ大変で、歩くこと自体が『行』でした。道中、仮死体験を繰り返し、現世浄土の本宮に入るわけです」

 

 

 

 

 

 

 

 


 


鳥居横の御神旗にも八咫烏(やたがらす)が

 境内に八咫烏(やたがらす)が描かれています。
「神武天皇が東征の途上、和歌山市沖の海戦に負け、紀伊半島を迂回して熊野荒坂津に上陸、奈良に向かう山中で迷ったとき、賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)が八咫烏の姿で現れます。先導神(みさきのかみ)、熊野の神の遣いのカラスでもあります」
 本宮大社のご利益は何でしょうか。
「第一が芸道上達。最初に歌を詠んだ須佐之男命(すさのおのみこと)が祭られています。交通の要衝であることから交通安全、また、紀の国は神の植林で『木の国』になったという伝承があり、植林、造林の神でもあります」

 熊野本宮大社
■参拝時間/9:00-17:00
■TEL /0735-42-0009

 

 

 

 

 

 

 

 




  熊野三山制覇!?


熊野速玉大社(上)と熊野那智大社

 ここまで来たら三社とも参ろうと、国道168号で熊野速玉大社に来ました。お参りを済ませ、車で少し来た神倉神社にいます。岩の上に小さな社殿があって、その後ろに大きな岩があります。「ゴトビキ岩」といいます。伝説では神武天皇が熊野上陸の際、天磐盾(あまのいわたて)に登りやっと上陸したと伝えられ、その天磐盾がゴトビキ岩とされています。約2000年前の第12代景行天皇の時代に、ここに熊野三所権現が降臨し、その後遷座したのが熊野速玉大社とのことです。

 海を見ながら30分、那智勝浦町の熊野那智大社に来ました。社伝によると、熊野那智大社は、神武天皇が那智に上陸した際、山に光輝くものを見て那智の滝を探りあて、神として祭ったのが始まりです。その後、仁徳天皇がこの熊野那智大社に社殿を移したと伝えられています。火祭りが有名な神社です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



熊野三山を回りましたが、同じ人に何度か出会いました。皆さん、三山巡るのでしょう。今は熊野街道を歩かなくても、車で熊野詣が楽しめます。現代の熊野詣は、古代を垣間見るドライブです。