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タヌキの謎、信楽焼    <第二京阪道路〜京滋バイパスの地図はこちら>

滋賀県立陶芸の森
信楽で忘れていけないのは信楽焼。備前、丹波、越前、瀬戸、常滑と並ぶ日本六古窯の一つです。そこで、「滋賀県立陶芸の森」に来ました。丘陵地帯がまるごと敷地になっていて、建物が並んでいます。最上部の「陶芸館」で、学芸員の大槻倫子(のりこ)さんに伺いました。
「『陶芸の森』は、陶芸をテーマに人と物と情報が集う、陶芸の文化公園です。『創作研修館』は、世界中から若手の陶芸家が集まって、滞在しつつ創作する陶芸スタジオです。国内・海外から、著名なアーティストをゲストとして招いています。『信楽産業展示館』は、信楽焼の最新製品を紹介する施設。そして『陶芸館』は、陶芸専門の美術館です」
信楽焼の特徴を教えていただきました。
「信楽焼は、釉薬がかかっていない素朴なイメージがありますが、それだけではありません。13世紀末ごろに始まり、もともと雑器の窯でしたが、室町・桃山時代には茶人により歴史の表舞台に登場するなど、時代のニーズに応えながら、本当に力強く、中世から現代まで生き残って来ました」

信楽焼のタヌキ

タヌキの焼き物は、信楽だけのものなのでしょうか。
「信楽ほどの産地は少ないでしょうが、明治・大正のころから、常滑や備前、京都でも焼かれていました。信楽のタヌキが有名になったのは、昭和に入ってから。かさ、徳利、通い帳という酒買い小僧の姿をいち早く取り入れ、そのおもしろさが受けたようです。また、当時は大きなタヌキが人気でしたが、信楽の土が大きな焼き物に適していたことも要因です。さらに、昭和26年の昭和天皇信楽行幸の際、火鉢のアーチと日の丸を持ったタヌキで花道を作って歓迎しました。それが心に残った昭和天皇が、信楽焼のタヌキを盛り込んだ歌を詠まれて、全国的に知られたともいわれています」


陶芸館

陶芸館では「まぼろしのやきもの〜滋賀の郷窯が開催中で、滋賀県ゆかりの江戸後期から明治時代の焼き物が公開されています。


滋賀県立陶芸の森・陶芸館
■開館時間/9:30〜17:00 (入館は16:30 まで)
■休館日/毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
「まぼろしのやきもの〜滋賀の郷窯」
 *8月22日まで開催
  大人250 円、高大生200 円、小中生120 円
■TEL /0748-83-0909

新しい道、第二京阪道路と延長された京滋バイパスで日本茶発祥の地、滋賀県を訪ねました。信楽駅前では「しがらき駅前陶器市」も開催中で、信楽のゴールデンウィークはにぎわっています。