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京都縦貫自動車道で、日本海・宮津へ
ゴールデンウィークお薦めドライブコース第2弾、前回の大鳴門橋に続いて橋です。ただし、橋は橋でも、日本三景の一つ天橋立です。なぜ橋と付くのか、なぜ雪舟は天橋立図を描いたのか、そんな疑問も解き明かします。

 <天橋立の地図はこちら>


京都縦貫自動車道

中国自動車道の吉川ジャンクションから舞鶴若狭自動車道を北上し、京都府綾部市をドライブ。黄緑色に芽吹いた山の色が、先週のドライブの時とは違います。綾部ジャンクションからは京都縦貫自動車道へ。昨年、大江町の「鬼の博物館」を訪ねた際は、京都縦貫自動車道が途中で途切れて不便でした。今回は、舞鶴若狭自動車道からなのでノンストップ。しかも、京都縦貫自動車道が、舞鶴大江から宮津天橋立まで延びました。今日は開通したばかりの新しい道を、終点の宮津天橋立インターまで走ります。ちなみに、舞鶴自動車道も、舞鶴東から小浜西まで延び、舞鶴若狭自動車道になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 天橋立の謎


宮津湾のほとりにある宮津歴史資料館から見る天橋立

中国自動車道・池田インターから、わずか1時間20分で宮津天橋立インターに到着しました。そこから10分足らずで宮津湾へ。総合文化施設「みやづ歴史の館」4階の、「宮津市歴史資料館」に来ました。学芸員の辰巳幸司(ゆきじ)さんに伺いました。

「宮津の歴史は古く、縄文、弥生、古墳時代の遺跡があります。地名を確認できる最古の資料は、平城宮から発掘された木簡で、『宮津郷烏賊(いか)二斤』とあります。税金として、イカを都へ持参したことが分かる資料です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


宮津歴史資料館の展示」

 古代、中世はどんな場所だったのでしょう。
「713年の丹後国設置の時、天橋立の北側、現在の宮津市府中地区に国府が置かれました。国の役所や国分寺が建てられた丹後国の中心でしたが、近世以降、中心地は天橋立の南側、宮津地区に移っていきます」
 天橋立に橋がつく理由も伺いました。
「『丹後国風土記』に、イザナギノミコトが立てた天と地を通うはしごが、眠っている間に倒れたことから、天橋立とされたとあります。実際は、宮津湾の奥の野田川や天橋立北側の川から流出する土砂が、南への海流で運ばれて堆積(たいせき)し、氷河期と間氷期に海水面が上下した作用で、現在のような珍しい地形が出来たと考えられています。弥生時代には形が現れ、1500年前ほど前には、現在の形に近くなったようです」
 雪舟の天橋立図は有名です。なぜ山口から描きにきたのでしょう。
「そのころの画家は、注文を受けて描きました。天橋立図は幅170cmの大作ですし、注文主がいたと考えられます。丹後一宮籠(この)神社に属した密教系僧侶(当時は神仏一体)・智海(ちかい)も注文主の有力候補の一人です。智海は、智恩寺の重要文化財である多宝塔を建立した際の総指揮者です


天橋立近影

雪舟の天橋立図が、ここ宮津に帰ってくるようです。
「開館1周年の特別展『雪舟天橋立図の世界展』を開催します。描かれてから500 年、宮津での前回の実物展示から23年、ほぼ四半世紀ぶりの展示になります」
宮津市歴史資料館
■入館料:大人300円、小中学生150円(常設展示)
■休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
「雪舟天橋立図の世界展」
*5/11まで
 入館料:大人800 円、小中学生400 円(常設展示料含む)
■TEL /0772-22-868