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南へ延びた新しい道を快走!
立春は過ぎたものの、寒さは今がピークです。こんな時は、暖かい所で温かい物をいただくのが一番。そこで、和歌山県日高町へ行って人気急上昇中のクエ鍋を食べることにしました。クエ鍋は初めて。その後は開通間もない阪和自動車道を走りますが、こちらも初めてです。



  クエ、赤丸急上昇  <日高町の地図はこちら>
 

日高町の海岸

 阪神高速松原ジャンクションから阪和自動車道を南へ向かい、海南湯浅道路、湯浅御坊道路と走り継いで来ると、ミカンの木があり、海も見え隠れします。湯浅御坊道路を川辺インターで下り、山また山で民家も少なくなるなか、海はどこにあるんだろうと思いつつ30分ほど走ると、一気に視界が広がってエメラルドグリーンの海が見えてきました。お邪魔しているのは民宿「波満の家」。既にクエが並び、だしが煮えています。ご主人で日高町旅館民宿組合組合長の濱一己(はまかずみ)さんと、日高町商工会の荊木(いばらき)宣雄さんに伺いました。
 まずは濱さんにクエ料理について。お願いしたのはクエのフルコースです。
「これがクエの刺身と胃袋の湯引きです。それから、鍋でハマチのしゃぶしゃぶをしてください。今のハマチは脂がのってますよ。それからクエ鍋を入れていきましょう」



クエ鍋

 クエは背骨の断面の大きさが10円玉ほどあります。
「これは23kgぐらいのクエです。この辺りでよく釣れるサイズです。深海魚で、水深60〜70mあたりのを釣り上げます。そんなに釣れるものじゃなく、友人の漁師たちから『大きいのが釣れた、よう生かってる(生きている)』と船から連絡が入るのを待ち、生きたまま港まで持って帰ってきてもらいます」

 日高町でクエを出す民宿や旅館は何軒あるのでしょう。
「14軒です。シーズンは10月から3月までで、毎年10月最初の土日には、江戸時代から続いているクエを奉納するお祭り『クエ祭り』があります。昔、村のあるおじいさんがすごい量のクエを釣り上げ、祭りでクエを奉納するため担いで階段を上がりかけたところ、クエを落としてしまったんです。そのクエを若い者が奪い合ったそうで、それを余興としてお祭りで行うようになったんです。かなり激しく奪いあうため、奉納するクエはもうボロボロ。漁師どころならではの荒っぽいお祭りです」



日高町にあるクエのモニュメント
 荊木さんに、それ以外のイベントについて伺いました。
「毎年10月第1土曜に日高町の阿尾(あお)漁港でクエフェアを開催します。京阪神にクエをPRしようと昭和63年から行っています。クエ鍋、クエのから揚げ、クエ飯を1品500円で食べていただくイベントです」

 日高町には他にも魅力がいっぱいのようです。
「熊野古道のうち、現存する石畳で最長のものがあります。また、和歌山県でも屈指の奇麗さを誇る『産湯海水浴場』があります。温泉館『海の里』みちしおの湯は、海に面していて露天風呂からの眺めが最高です」


クエ鍋をいただきますっ!
 去年12月、高速道路が南部(みなべ)まで延びました。
「南部へ行くのに便利になりました。日高町に来る観光客の大半は京阪神からなので、通り過ぎてしまわないように、日高町でしか食べられないクエをPRし、高速道路を下りてくれる町にしていけたらと思います」

 鍋が煮えてきました。皮の部分が真っ白で分厚いゼラチン質があります。弾力があって甘みがあって、お魚とは思えない感じです。これはお肌に良さそうです。
「クエ鍋を食べたら、翌朝肌がすべすべになります。これで温泉入ったら10才若くなります(濱さん)」




    
波満の家
  ■クエ料理 クエ鍋8,000 円、
         
フルコース11,000円
  ■TEL /0738-64-2024