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国土交通省近畿地方整備局・谷口博昭局長インタビュー
番組では、2003年も近畿のいろいろな道をドライブしました。今年最後の放送の今回は、03年の近畿の道を振り返り、04年はどうなるかについて、国土交通省近畿地方整備局長の谷口博昭さんにお話を伺います。



  開通ラッシュの03年  
 

右が谷口局長(局長室にて)

稲野 この1年、近畿のあちこちの道を走って感じたのは、春以降に続々と新しい道が開通して、快適なドライブが楽しめたことです。
局長 5ヵ年の節目で、これまでになく大きな供用の時期に当たる1年でした。公団等の事業も含め、14路線で約110kmが開通しました。例えば、3月には第二京阪道路が京都から枚方まで、8月に京都第二外環状道路(京滋バイパス)が久御山ジャンクションから大山崎ジャンクションまで、つい先週には阪和自動車道の御坊から「みなべ」まで開通しました。今年度末までには、大阪と奈良の中和地域との連携を強化する南阪奈道路も供用する予定です。そうすると、関西国際空港へ約1時間で行けるようになります。

稲野
 新しい道が開通して車での通勤がものすごく楽になったというお話を取材でお伺いしました。利用者の評判については、局長もお聞きですか。
局長 マイカー通勤以外にも、バス利用の方から定時性が確保しやすくなったとか、産業面でも立地の問合せ等が多くなったとか、生活と産業の両面にわたって嬉しいお便りを聞かせていただいております。もっと早くできたらという声もお聞きしています。


   03年の新しいこと
 


11月23日の「御堂筋オープンフェスタ」

稲野 ラジオ大阪からは阪神高速湾岸線利用が非常に便利ですが、神戸方面は六甲アイランドで下りて、渋滞のひどい神戸線に乗り換えないといけないのがすごく面倒ですね。
局長 道路、とくに高速道路は途切れたところがありますと、ネットワーク効果が発揮できません。六甲アイランドからポートアイランドまでは都市計画すら決定していませんが、今年、PI(パブリック・インボルブメント)の形で動きだすことができました。

稲野 住民参加型の道づくりをPIというんですね。
局長 道路建設には、大まかに、構想、計画、工事、供用、管理の段階がありますが、これまでも管理段階などでは市民の方々に参加していただいていました。しかし、最近では構想段階から参加していただいています。例えば、京奈和自動車道の大和北道路は、全国的にも先駆けとなるPIを採用しました。約1年で17回もの委員会を開催し、アンケートやヒアリング等でも市民の方々のご意見をいただきました。地元や財界の要望、1万数千人の署名もあります。世界遺産「平城京」付近を通過しますので、貴重な文化財を壊さないように検討しつつ、高規格幹線道路としてネットワーク効果を発揮できる計画になればと思っています。

稲野 大阪の御堂筋でも、これまでになかったことが行われましたね。
局長 道路は行政が管理するだけのものでなく、皆様方の共有財産ですが、親しみ、参加できる場が少なかったと思います。御堂筋は昭和12年に幅が約6mから44mになり、60数年後の今日にもいろんな使い方ができる道になりました。以前は車をできるだけたくさん通すという思想でしたが、今は歩いて楽しいことが道に期待されています。11月3日は残念ながら雨でしたが、阪神タイガースの優勝パレードに40万人も詰めかけ、天候に恵まれた11月23日には御堂筋で初めての歩行者天国ができ、オープンテラスやジャズ演奏等を行い、21万人が長堀通から難波までの1km足らずに集いました。