ホーム パーソナリティ紹介 これまでの放送-放送日から検索 これまでの放送-地図から検索 H15/3までの放送 番組あてメール ラジオ大阪

西へ、湾岸線、第二神明、山陽道を走る
今年もあと2週間、クリスマスモードの街ではイルミネーションが華やかです。今回はロマンチックな気分で、二つの天文台を訪ねます。キーワードは「時」と「イルミネーション」。時を刻む宇宙が、今晩、夜空のイルミネーションである天体ショーを見せてくれます。



  湾岸線が待ち遠しい    
 

阪神高速・湾岸線


 兵庫県明石市を目指し、第二神明道路の名谷ジャンクションを過ぎて西へ。大阪市港区のラジオ大阪からは、天保山で阪神高速湾岸線に乗れば、片側3車線・計6車線の道ですぐ六甲アイランドに到着します。でも、問題はまだ湾岸線のないそれ以西です。慢性的に渋滞している神戸線に乗り換えなければいけません。湾岸線(大阪湾岸道路)は神戸市の垂水ジャンクションと大阪府泉佐野市のりんくうジャンクションとを結ぶ延長約80qの道路ですが、六甲アイランドと名谷ジャンクション間約21qが整備されていません。しかも、そのうち六甲アイランドと長田区駒ヶ林南間は都市計画決定すらまだできていません。そこで国土交通省は、この区間の計画案について公正中立な立場から提言を受けようと、11月に大学教授5人で構成される「大阪湾岸道路有識者委員会」を設立しました。今後、市民の皆さんに意見を聞く機会もあるそうです。


   日本標準時の都市・明石   <明石市の地図はこちら>
 


天文科学館の展示

 第二神明道路の大蔵谷インターから10分、明石市立天文科学館に到着です。明石市は東経135度、子午線が通る日本標準時の都市で、この天文科学館は公開天文台として宇宙の姿を公開しています。学芸員の井上毅さんに伺いました。
「館の最高部に40cmの反射望遠鏡があり、月1回程度、天体観望会で夜の星を見ていただいています。今年の冬は土星が見ごろで、2004年1月17日には『土星を見る観望会』を予定しています。もしも天候が悪ければ、プラネタリウムで天文教室を開きます」



時計に関する貴重な展示も多い
 明石は日本標準時の都市。標準時って何でしょう。
「標準時は国ごとに使っている共通の時間です。地球は自転しているので、国が変われば時間も違いますが、同じ国の中でもそうです。太陽が真南に来る『南中』を正午と決めると、明石と東京で20分、日本国内でも最大約1時間40分の時差が生じます。東京の正午にニュースを放送しても、明石ではまだ20分前。新幹線なら20分も違うと事故にすらつながりかねません。したがって、国内では一つの時間を使うことに決めていて、明治19年に明石を通る東経135度線上の南中が、日本全国の正午と決められました。その2年前に開催された『国際子午線会議』では、イギリスのグリニッジを経度0度にして、そこを通る時刻を世界の標準時にすることが決まっています。経度が15度違うと1時間の時差になりますから、日本ではイギリスと9時間の時差になる東経135度線が、たまたま国の中央を通っているということで、これを使うことになりました」

 今、時間はどう測っているのでしょうか。
「勘違いされがちですが、この天文科学館から標準時を出しているわけではありません。日本の標準時を発信するのは東京都小金井市の『通信総合研究所』で、原子時計が標準時を刻んでいます。原子時計は1秒間に約90億回振動するセシウム原子の振動で時を刻み、30万年から150万年に1秒ほどしか誤差が生じない、きわめて正確な時計です」


  
明石市立天文科学館
 ■開館時間/9:30〜17:00 (入館は16:30 まで)
 ■休館日/毎週月曜日・
       第2火曜日(祝日と重なる場合は翌日)、
       年末年始
 ■入館料/大人700円、中高生400円、小学生300円
 ■駐車場/89 台(2時間まで300 円)
 ■TEL /078-919-5000