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三国港のズワイガニは絶品の高級ブランド
明日からはもう師走、さすがに冷え込んで冬の到来を実感します。冬の味覚といえばカニ。そこで今回は、今月漁が始まったカニを食べに、近畿の北東の福井県三国町を訪ねます。ロングドライブですが、雪もなく絶好のドライブになりそうです。



  中部縦貫自動車道、建設中    <三国港の地図はこちら>
 

好天の下、北陸自動車道を快走

 大阪から2時間半、福井県に入っています。名神高速から北陸自動車道に乗り、敦賀を過ぎてまもなく福井インターですが、将来は福井北ジャンクションができます。インターチェンジは高速道路と一般道を結ぶもの、ジャンクションは高速道路と高速道路を結ぶものです。福井北ジャンクションで結ばれる高速道路は、この北陸自動車道と中部縦貫自動車道です。中部縦貫自動車道は、長野県松本市を起点に、岐阜県高山市を経て、福井市までを結ぶ約160kmの道で、国道158号の自動車専用道路として整備され、福井県和泉村と岐阜県白鳥町との間にある油坂峠道路など、既に一部が開通しています。地元では買い物などの利便性や救急車両の走行面で整備を望む声が強く、福井県では次に福井北ジャンクションと大野インター間が整備されます。


   三国ブランドの越前ガニ
 


三国港 夕方には船が戻ってくる

 北陸自動車道金津インターから25分、三国町の三国港に来ました。カニの看板がたくさん出ています。きっとここで競りが立つんだろうと思える2階建ての建物に、福井県漁業協同組合連合会三国支所があります。支所長の松田憲治さんに伺いました。まずは今年の水揚げから。
「解禁初日は好天で相当な水揚げでしたが、2日目、3日目と少なめで、これからが勝負ですね。カニ漁は1府6県すべて11月6日解禁で、終期は3月20日です。雌は自主規制で1月10日が終期。また雄が脱皮した『ミズガニ』の漁は、12月21日から3月20日までです」



港の近くにはカニの販売店が並ぶ
 雄と雌とでは呼び方が違うようです。
「三国では雄を『ズワイガニ』、雌は『セイコガニ』。ミズガニは『ズボガニ』とか『スカガニ』とか呼びます。雄は大きくて味噌が多く肉厚、雌は内子が通にはこたえられん味です。ミズガニは少し水気があり、関節で折るとすぽっと抜けます。どれも絶品です。味噌はカニの肝臓で、凝縮されたうまみがあります。味噌が多いのは雄で、雌は内子、つまり卵巣がおいしいんですよ」

 漁は何時から何時までしょうか。
「午前1時に出航して、夕方6時の競りに間に合うよう、4時くらいに帰港します。だから翌朝一番の市にカニが並びます。競りの後、3〜4時間仮眠してまた1時に出航します。ただ、シケなどあって毎日は出漁できません。だから、海が穏やかな日は操業を欠かしません。三国港の船は13隻ですが、全船にいけすがあって活のまま水揚げします」

 日帰り漁だと近くにしか行けず大変そうです。
「資源の確保の面や鮮度の点で、量的には少なくても、本当においしいカニを取るためそうしています。カニを保護しながら。カニは成長するのに10年以上かかり、むやみに取るばかりでは駄目です。だから、三国のカニは確かに高いんです」
 三国のカニの見分け方はありますか。
「ズワイガニに黄色いタグをつけています。表に越前ガニ、裏に三国港と記名されています。親指に指輪のように付いています」