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貴志川にかかる諸井橋のすぐ上流には、井堰があり、桟橋があって、屋形船が出ています。貴志川でのちょっとおつな舟遊びについて、「貴志川観光開発事業組合」組合長の山田豊さんにお話をお伺いしました。
「屋形船は24人乗り、16人乗り、8人乗りの3隻あります。屋形船は120〜130年前にもあったらしんですが、復活したのは20年前です。この近くには料理屋さんが多くて、ホタルの季節から始まって、秋のミカンや柿、マツタケの料理を楽しみに、町から遊びに来る人が多かったんかな。以前は帆船で米を運んでおったらしい。で、みんなここへ寄って、『一杯飲もか』ということになり屋形船へ。結構、銭がある庄屋さんとかが乗ったと思いますよ。料理屋さんが自分とこの屋形船を持っていて、網船から投網でアユを取って中で焼いたり。そん時は、三味線とか太鼓とかやったらしいです。僕らが小さいころも、家の前の旅館の仲居さんが、夕方になるとチンチャラチャンって」 |
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「昭和28年に大水害があって、今のこの水面から12〜13m上まで水が来たんですね。あの橋のけたをたたき、堤防が崩れるぐらいでした。それが原因で屋形船もホタルもなくなった。というのは、護岸をコンクリートでやりだしたんで、餌のカワニナが流されてしまうんですね。普通の石垣なら逃げ込むことができるんですけど」 しかし、今はどちらも復活しています。屋形船はどう楽しめるのでしょうか。 「コースは、約2kmで大体1時間40分。料理を食べながら、ゆっくり。ホタルは船からも見えます。貴志川と山田川が出合う三角地帯に飼育場所がありますが、昨日、おとといは違うとこにも飛んでたって言うてました。条件さえ合えば自然に増えてくるんですけどね。合うてきたんでしょうね」 |
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最後の貴志川の良さを伺いました。 「釣りもできるし、水遊びもできる。まあ地元の人は、水が汚いですからあんまり泳ぎませんけど。みんなは奇麗やんかって言うけど、僕ら子供のころの頭がありますから。人口が増えてるからしょうがないでしょ。上から流れてきてるんだから。まあ、紀の川よりは水質はいいです。紀の川のアユにはキュウリのにおいがないんですわ。貴志川のはまだありますよ」 貴志川屋形船 ■運航期間/6月1日〜 9月20日ごろ ■TEL /0736-64-8787 (貴志川観光物産センター) |
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屋形船は気持ちよく、うとうと眠りたくなるほどでした。手を出すと、川の水にも触ることができます。 |
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