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   竹炭貯蓄で水を奇麗に。
 

これで簡単に炭が焼ける
 穴田公園の少し西側、県道の高架下には、炭を焼く機械が2基あります。これを使って、ユニークな活動が行われているようです。「リバークリーン・エコ炭(たん)銀行」代表の播本達(はりもとさとる)さんに伺いました。
「養田まちづくり委員会の会長をしていた3年ほど前、養田川浄化を目的にこの炭化装置を手に入れ、水の浄化に一番いい竹炭を焼いています。これまで相当数を養田川に入れたので、水が奇麗になり、魚も近くに寄ってきますし、ホタルの餌になるカワニナも炭のところに集まるようになりました。はじめはこの地域の方が中心になって活動していましたが、上流から水を美しくしてもらいたい、ごみを下流に流さないようにしてもらいたいという願いを、この下流域から発信しようと思い、銀行をつくって呼びかけていったら、たくさんの人の賛同を得て、現在は110人ぐらいの会員がいます。加古川にある129の支流に、一つでも炭のかごを入れて水を奇麗にしてもらうことと、かごにたまるごみを地域の人に取ってもらって下流に流さないようにすることを呼びかけています」


積み上げられた竹
 竹炭がどう作用して、水が奇麗になるのでしょう。
「竹炭にいっぱいある気孔が不純物を吸収する上、穴にバクテリアが住み着いて汚れを分解します。穴田公園を流れる100mほどの水路には、竹炭約300kgを5ヵ所に分けて入れていますが、BOD(生物化学的酸素要求量)は入口で2.3mg/リットル程度、出口で約1.2mg/リットル。1mg美しくてっています。この機械を使うと、22kg前後の竹炭が5時間ほどで出来上がります。我々の地域には竹がないため、はじめは(三木市)吉川町の前田さんからのお申し出を受け、1500坪の竹やぶから1000本ほどの竹を頂いてスタートしました。最近では、三木や西脇の方が持ち込んでこられたり、加古川や揖保川の工事で出る竹を国土交通省から提供してもらったりしています」

 


トライやる・ウィークでも
炭焼き体験を実施

 エコ炭銀行とは、どんな銀行なのでしょう。
「正式には『リバークリーン・エコ炭銀行』で、川の水を美しくしようという願いで設立しました。無償のボランティアだと活動が長続きしないので、商売ではないんですが、楽しみながら身が入り、お茶代ぐらいは出るような、エコマネーのような感覚で考えた銀行です。竹を50cmに切り、四等分や八等分に割って節を取って持ってきていただいたら、焼き上がった竹炭の3分の1をお返しします。機械で炭を焼いた人の取り分も3分の1、残りの3分の1は銀行の運営資金にします。この地域の川には、それを流用して炭を入れ、他の地域が水の浄化をする場合は、融資ということで竹炭を貸し付け、返済をお金か労力か竹でしてもらうシステムです」

 素晴らしいアイデア。活動の輪が広がることを願うばかりです。


兵庫県加古川市の養田川を訪ねました。川づくりというのが、町づくりにつながり、環境を考えることになる。川づくりは、いろいろなことの原点なのだと勉強しました。