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身近な川と、触れあうとき。
 いよいよ夏休み。お待ちかね「天神祭ウィーク」だ。天神祭は7月24日の鉾流(ほこながし)神事に始まり、25日の陸渡御と船渡御、そして花火で終わりと思われがちだが、実は7月上旬の装束賜式(しょうぞくたばりしき)から始まり、祇園祭同様、1ヵ月近く続く。とはいえ「水の都」の祭りだから、一番の楽しみは夏の夜を飾る船渡御だ。今回は、その舞台である大川や淀川にスポットを当てる。



 ドラゴンボート伝説。    <大川の地図はこちら>
 

大川と中之島公園(大阪市)
 大阪市都島区毛馬町で、淀川から分かれて市の中心部を貫く大川は、元々は淀川の本流だった。しかし、度重なる洪水のため、中津川という川に沿って新しい水路が開削され、現在の淀川が誕生したのが明治43年だ。

 大阪市北区にある「日本ドラゴンボート協会」を訪ねた。ドラゴンボートは、船首と船尾に龍の頭と尾が付いているボートだ。実は今日7月20日、大川で天神祭奉納ボンドカップ「2003年日本国際ドラゴンボート選手権大会」が開催される。事務局長の谷達也さんに伺った。
「ドラゴンボートとは15年以上の付き合いです。日本に入ってきたころに始めたので、まず漕ぐことから始め、それから指導する立場になりました。一番難しいのは舵ですね。ドラゴンボートは14mとトレーラー並の長さがあり、しかも舵が後ろに付いています。漕ぎ手は20人、太鼓1人、舵1人の22人で漕ぎます。起源は中国湖南省で、中国などのアジアでは6月5日、日本の旧暦の『子供の日』に大会が開催されます。コイが出世し滝を上って龍になる『龍伝説』にちなんでです。それが日本では、こいのぼりを揚げ、ちまきを食べる文化に変遷したんですけどね」

 

 


レース当日(放送後に撮影)

 起源にも伝説があるようだ。
「約2300年前の春秋戦国時代、時の政治を憂え、大衆の人気も高い宰相で詩人の屈原という人がいました。しかし、島流しに遭ったため、抗議の入水自殺をした。すると漁民や農民が、丸太舟で太鼓と鐘を鳴らし、遺体が魚に食べられないよう米の粉を練ったもの(ちまきの原形)を海にまいて、屈原を救いに行った。それが起源です。スポーツ化したのは、1976年、香港における国際龍舟祭でのことです。日本でも1988年、大川で最初の大会を開きました」

 

 


レース当日の会場の様子(放送後に撮影)

 今日の大会はどんな位置付けだろう。
「来年中国で開催される『第6回アジア選手権』の最終選考会です。一次が東京、二次が相生、今日が最終選考会です。全部で58チームが参加します。最近は男女混合チームが最も多く37、オープンが14、女子が7で合計58チーム、約1500名です。距離は500mです。漕ぐ方は酸欠寸前になるほどしんどく、見る方は楽しいのが500mレースです」

 会場は、JR桜ノ宮駅近くのOAP付近だ。