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川で漕ぎ、川を走る。
川で遊ぶのに、いい季節になってきた。今回は西に足を伸ばして、加古川市を訪ねた。一級河川・加古川の名がそのまま市の名前になっているぐらいだから、人々の暮らしは川と切っても切り離せないことだろう。今日はこの街で、どんなふうに川が楽しめるのか。

 魚と遊ぶ。  <加古川の地図はこちら>


加古川

 加古川市立漕艇センターに来た。ここは、日本最大級の市民レガッタ「加古川市民レガッタ」の会場でもある。漕艇センターの花房節(みさお)さんに伺った。水が静かに流れているが、以前からだろうか。
「平成元年に加古川大堰が完成したお陰で、レガッタに適した毎秒10cmから20cmの流れで、2000mの直線が取れるコースになりました。直線1000mコースとしてB級公認を取っています。幅は約200m。水深は2mから5mです」
5人で漕ぐボートが見える。主婦だそうだ。それだけボートが浸透しているわけだ。
「市民レガッタはもう10年になりますが、学生時代に全くボート経験がなく、市民レガッタに出場しながら育っていったメンバーの方々です。こういう施設の全国組織の会合で、毎年、市民レガッタへの参加数が400クルーという数字を発表しますと、一様に驚きの声が上がりますね」

 

 

 

 

 

 

 

 




久保佳代もボートに挑戦

 今は静かな加古川だが、市民レガッタの時はどうなるのだろう。
「毎年8月第一土曜日曜、『加古川まつり』と同じ日に開催されます。当日は一変して、人、人、人であふれます。前日から陣取り合戦があり、300mのコース沿いにブルーシートを敷き、テントを張って、観戦する側も楽しみます。1クルー5人で400クルー、計2000人が参加しますが、ほぼ同数の方が観戦に来られます」
 ボートの種類について伺った。
「一般的なものは市民レガッタでも使われるナックルフォアで、漕ぎ手4人に舵取り1人。舟底が安定し、練習に最適です。オールは1人1本ずつで、4人だから左右に2本ずつ出る状態です。1人乗りのシングルスカル、2人乗りのダブルスカルは、1人がオール2本ずつ漕ぎます。また、競技艇のシェルフォアは、スピードは出ますが安定性が悪い細長い舟です。オールは1人1本。同じ舟で1人オール2本を漕ぐ、クォドルプルもあります。そして、早慶戦などで有名な花形のエイト。8人の漕ぎ手と舵取り1人です」
 ボート教室がある。私も初挑戦することに。
「初心者は、まずナックルフォアで経験を積み、上のランクへ進みたい場合はダブルスカルの教室に進みます。誰でも参加できますが、年齢制限があって、土日は中学生以上、平日は成人のみです」


 加古川市立漕艇センター
■開場時間/9:30〜17:00
■休館日/毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
■料金/教室:2日間で1000円
    貸艇:ナックルフォア1艇1時間500円ほか
■TEL /0794-28-2277

 

 

 

 

 

 

 

 












弘法大師伝説を持つ清水。


石井の清水

 西神吉(かんき)町中西の住宅街の「石井(いわい)の清水」に来た。地元で「石井さん」と呼ばれる。約90cm四方の正方形の石に、直径40cm足らずの円筒形のものが置かれている。近くに中西廃寺という白鳳時代の寺の跡があり、正方形の石は、その寺の塔の屋根頂上部にある四角い台「露盤」が、円筒の石は塔の最上部の刹(さつ)と呼ばれる部分が使われているとのこと。
 とどまることなく水が湧き出ているこの井戸には、伝説がある。昔、この地方は水の質も出も悪かった。ある日、通りがかった貧しい身なりのおじいさんが、水を飲ませてほしいと言う。自分たちも水に困っていたが、快く水をあげた。この時、土地の人が水で困っていると聞いたおじいさんが、いい水を出してあげようと持っていた杖でつつくと、「石井の清水」が出て、以後、清水はどんな干ばつでも枯れることはなく湧きつづけているという。そのおじいさんは弘法大師だとのこと。
 手をつけると冷たい。良質で、茶の湯や酒の醸造に使われたとも伝えられる。