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  二つの中の島    <宇治川の地図はこちら>
 

橘橋

 橋姫神社の上流方面、平等院の辺りは川岸一帯が京都府立宇治公園になっている。川には二つの中の島があって橋でつながっている。「橘橋」を渡ると橘島、その先が塔の島だ。歴史的な話も多いようで、橘島には「宇治川先陣の碑」がある。
服部 1184年、源義経が木曽義仲討った戦いで、宇治川を挟んだ合戦がありました。義経軍の梶原源太景季(かげすえ)と佐々木四郎高綱が、先陣を争いつつ宇治川を渡ろうとした時、高綱が景季に「馬の腹帯が緩んでいる」と忠告しました。景季はそれを信じて浅瀬で馬を止めて腹帯を締め直していましたが、そのすきに高綱が向こう岸に一番乗りをしたという話が伝わっています。実際の場所はこの碑から約200m下流の所で、そこには「先陣」という地番も残っています。



宇治川先陣の碑
 橘島の周辺はは桜の木が多い。
北村 公園一帯に約2千本のソメイヨシノ、橘島や塔の島にはしだれ桜もあり、関東や九州からも観光客が来ます。来月4月3日と4日の土日には、「第28回宇治川さくら祭」があり、野点の抹茶席や宇治の物産市「宇治川春の市」、また塔の島では、京都清水焼と同じ流れの宇治山間部の陶器の里「炭山」の30ほどの窯元が、市価の半額ほどで陶磁器の総蔵ざらえを行います。


塔の島・浮島十三重塔
 橘島から「中の橋」を渡ると塔の島だ。石の塔がある。
服部 「浮島十三重塔」です。高さ15mあまり、現存の石塔では日本最大です。1286年ごろ、奈良・西大寺の僧侶・叡尊が平等院に法話に来た時、住民から宇治橋の再興を嘆願され、叡尊は今後宇治川の魚を取ることを禁じるなら橋を再興するという条件を出しました。その条件が通ったので、叡尊は宇治橋を再興し、守護として十三重塔を建てたといわれています。

 最後に橘島の中ほどの東側に架かる「朝霧橋」に来た。朱色の橋だ。
北村 宇治川は、宇治の観光にとってなくてはならない川です。宇治川があって初めて宇治市が成り立っている、と言っても過言ではありません。
服部 この上流に観流橋、塔の島に喜撰橋、先程の橘橋、下流の宇治橋があり、ここが朝霧橋です。そこで「橘の 朝霧けむる喜撰橋 五汀(てい)の灌流 夢の沖橋」という橋巡りの歌を作りました。


朝霧橋

  宇治観光ボランティアガイド
 ■受付時間/10:00 〜16:00
 ■費用/1000円(ガイド交通費として)
 ■TEL/0774-22-5083
 
  第28回宇治川さくら祭
 ■前売り券/1000円 *茶席券、茶そば券付き

宇治市の宇治川を訪ねた。宇治川がその歴史の中で、人、生活、文化と密接に関わって来たんだというこを実感した。ボランティアガイドに教えていただきながら見ると、そのことがとても深く理解できる。