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  村おこしの拠点。     <木津川の地図はこちら>
 

From Villageの物販コーナー

 国道163号沿いの喫茶「From Village」は、ただの喫茶店ではない。NPO法人南山城村むらおこし事業組合が経営し、村おこし事業の活動拠点でもある。森西幸代さんに伺った。
「『むらおこし事業組合』は商工会の会員が出資して結成しました。私はお店と特産品の販売を任されています」
 村の特産品のほか、こちらで開発した商品も置いてある。
「最初に『恋しっ茶』を開発しました。グリーンティーと抹茶オーレがあります。最近は『恋しいたけ』や『恋し米』も出しています。名前は恋志谷神社と恋路橋からもらいました」
 コーヒーは木津川の水で入れるんだろうか。
「山の上の童仙房のわき水が、木津川に注ぐ途中でいただきます。ここはお茶所で、煎茶、ほうじ茶、抹茶がおいしいですよ」
 南山城村のいい所は何だろう。
「自然です。でも、ずっといるとその良さが薄れてきて悲しいですけどね。他の町へ行って帰って来ると、またほっとします」

 

 

  From Village(やまなみホール内)
 ■営業時間/10月〜3月=11:000〜18:00
         4月〜9月=11:00 〜19:00
 ■定休日/毎週月曜日


  自然が育むお茶。
 

ふせだ農園の茶畑
 南山城村北部の童仙房地区に来た。標高500mほど、雪が残り、恋路橋辺りより寒い。「童仙房茶舗・ふせだ農園」を経営する布施田雅浩さんに伺った。
「気温は下より4、5度は低いと思います。童仙房地区では、明治維新での遷都に伴う地盤沈下の危機感などから農地開拓が始まり、明治4年に近隣府県から有志130軒余りが移住してきました。水田と茶畑が耕され、童仙房支庁が出来るほど栄えましたが、支庁が木津町に移り、のどかな農村地帯になりました。うちは創業が明治4年、私で7代目です」

 煎茶は京都府の生産高の約40%が南山城村で生産される。童仙房がお茶づくりに適している理由は何だろう。
「お茶も野菜も、昼夜の寒暖の差が大きいほどおいしく、童仙房は標高500mで寒暖の差が大きいんです。また、お茶にいい朝霧がここはよく出ます」
 

ま木津川
 こちらのお茶の特徴は何だろう。
「25年前から無農薬有機栽培をしています。それ以前、消毒をしていた父が消毒液を吸って倒れました。以来、消毒液のかかった茶葉のお茶を飲めなくなった父が、自分が飲めないものを売るわけにはいかないと安全なお茶づくりを始めたんです。試行錯誤の連続で、病気や虫の害が多く、考えた末に土作りから始めました。有機肥料を使うと土の中の微生物が活性化して土が肥沃化し、お茶の木も免疫力が付きます。また、それまで消毒で死んでいた益虫も復活して害虫を食べ、収穫量が戻ってきました。自然が育てたお茶です」

 木津川とどう向きあっているのだろう。
「お茶づくり、米づくりには水が不可欠です。木津川の水に感謝し、また上流なので汚さずに次の地域へ送ることが使命だと考えています」
 お茶の入れ方を教えてもらう。
「お茶の製造工程に『蒸し』があります。静岡茶は深蒸しが多く、宇治茶は中蒸しです。中蒸しのお茶は、お湯を60〜70度に冷まして茶葉にかけ、1分ほど待って出すのが一番です」


  
  童仙房茶舗・ふせだ農園
  ■TEL/0743-93-0046



京都府南山城村を流れる木津川の豊かな自然に触れた。木津川は村の中心を流れるだけではなく、生活の中心でもあることを実感した。