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遊び、学び、「琵琶湖ブルー」に浸る。
滋賀県大津市、瀬田川洗堰(あらいぜき)。琵琶湖には120本の川が流れ込むが、流れ出るのは淀川につながる瀬田川1本だけ。いかに琵琶湖・淀川水系が豊かか、分かる。それだけに瀬田川のコントロールは大変だ。

 魚と遊ぶ。  <瀬田川の地図はこちら>


瀬田川

 琵琶湖の洪水の予防には、川底をさらって流れをよくするのが効果的だが、逆に淀川に多量の水が流れ出して危険であり、渇水時には琵琶湖の水位が下がってしまう。そこで琵琶湖と淀川の水量を一定に保つため、1905(明治38)年に南郷洗堰を建造。1961年には二代目の洗堰である瀬田川洗堰が完成した。現在の水門は電動だが、南郷洗堰は人力で水門を開閉。開くのに1日、閉めるのに2日かかったという。

 瀬田川洗堰の東側に広がる「南郷水産センター」に来た。新緑が青々ときれいだ。こちらの島よしこさんに、施設について伺った。
「ご家族で琵琶湖の魚に触れたり、つかんだり、釣ったりして親しんでいただく施設です。昭和41年に開設しました。子供に人気があるのは、つかみ取りとマス釣りです。案外簡単に釣れるので、釣りが初めての子も多く、釣った魚を焼いて食べられるのも魅力です。琵琶湖の魚を対象にしたちびっこ釣り、コイ釣り、ルアーフライなどもあります。また、マキノ町の分場では、ニゴロブナやアユの稚魚を育てて放流しています。本来はそれが主の施設です」

 

 

 

 

 

 

 

 






南郷水産センター


 子供たちには、魚に触って理解してもらうことが大切だ。
「琵琶湖にはこういう魚がいるんだということを知り、それらの魚を食べる湖魚料理の食文化も受け継いで欲しいですね。淡水魚は泥臭い印象があって敬遠されがちで、海の魚の方が割安で外国からもたくさん入ってきています。そういう意味でも、淡水魚を食べていただきたい。レストランでは、おなじみのアユの造りやイワナの塩焼きだけでなく、モロコや湖アユの佃煮などの伝統料理も食べられます」
 つかみ取りは20分500円。コイや金魚、アユなどの季節ごとの魚がつかめる。つかめなくても3匹持ち帰ることができる。夏休み期間中はプールがオープンする。

 「南郷水産センター」
■9:30〜17:00
■定休日/毎週火曜日 *祝日の場合はその週無休
■入場料/大人400 円、3才以上小学生以下200 円
     コイ釣り1日700円、ちびっこ釣り1日500円
     金魚釣り20分500円、マス釣り1日100円
     ルアーフライ3時間2300円
     *金魚釣りとルアーフライは持ち帰り可
     *コイ釣りとちびっこ釣りは持ち帰り不可
     *マス釣りは100 g150 円で買い取ることが条件
■TEL /077-546-1153

 

 

 

 

 

 

 

 












“琵琶湖学”。


水のめぐみ館「アクア琵琶」

 南郷水産センターの道をはさんだ北隣、水のめぐみ館「アクア琵琶」に来た。エントランスホールの床に琵琶湖・淀川流域の地図が広がっていて、思わず自宅を探してしまう。正面には大きな展示物もある。コンパニオンの松沢絵美さんに伺った。
「展示物は南郷洗堰の実寸模型です。当時は32門(現在の洗堰は10門)ありました。床の地図は、セラミック製の淀川流域図、2万分の1です。琵琶湖の水は、今ではこの地図にある滋賀、京都、大阪、神戸の近畿1400万人の方に利用されています」
 施設全体のことも伺った。
「琵琶湖や洗堰について、パネルや模型で楽しく紹介し、洪水の歴史、琵琶湖開発事業、瀬田川流域のことを学んでいただいています。平成4年11月にオープンしました。まず、1階の砂防コーナーでは、田上山(たなかみやま)の砂防事業を紹介しています。砂防発祥の地の田上山は、平安、奈良時代に寺院造営などで大量の木が伐採されて荒廃したため、砂防事業が発達しました。2階はパネルや模型が中心で、洪水の原理模型もあります」

 




エントランスホールで松沢さんにインタビュー

 2階の模型は、昔と今、二つの瀬田川の大がかりな原理模型だ。
「120本の川が流れ込む琵琶湖から流れ出るのは、瀬田川1本。雨が多いと疎通能力が落ちて洪水が起こるため、江戸時代から浚渫工事が行われてきました。二つの模型に同量の雨を降らせると、湖水位の違いが分かります。今は瀬田川の川床が低く川幅が広いので、流れがよくなっています」
 アクア琵琶の隣には、水のめぐみ館「ウォーターステーション琵琶」が建設中だ。オープンは7月が予定されている。

 水のめぐみ館「アクア琵琶」
■開館時間/9:00〜17:00
■休館日/毎週火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
■入館料/無料
■TEL /077-546-7348
*8月2日〜31日「世界の川・湖写真展」開催