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伊吹山の町は、姉川の恵みの町。
滋賀県坂田郡伊吹町に来た。岐阜県との境で空気が冷たい。東に伊吹山、西に琵琶湖へと注ぐ姉川が流れる。一級河川姉川は、琵琶湖へ注ぐまでに多様な自然を作り出す。1570年の浅井・朝倉と織田・徳川による「姉川の戦い」でも知られる川だ。今回は清流の姉川が生んだピュアな味を訪ねる。



  百名山と名水百選の町。     <伊吹町の地図はこちら>
 

伊吹山をバックにした姉川

  伊吹町の「伊吹の里」に来た。姉川沿いにあるエリアで、姉川の水が生んだ味を楽しめる店や農産物の直売所がある。伊吹町役場農村振興課の平山健治さんにご案内いただく。目の前が伊吹山だ。
「滋賀県で一番高く、日本百名山に指定されています」

 有名な湧き水もある。
「泉神社の湧水で、名水百選に選ばれています。水量が豊富で、水温は1年を通して11℃程度。冬暖かく、夏は大変冷たい水です」
 
 その水がさまざまな味を生む。そば処「伊吹野」から案内していただこう。


  「伊吹そば」、復活。
 


そば処「伊吹野」店内

 そば処「伊吹野」に来た。純和風の広々とした店内だ。有限会社伊吹そば社長・山田敏美さんに伺った。伊吹町のそばを「伊吹そば」と呼ぶそうだが、ここはそば好きには有名だそうだ。
「7年目で少しは知られるようになりましたが、まだまだこれからです」

 伊吹は日本のそば栽培発祥の地だ。
「8世紀ごろ、伊吹山の四大護国寺に全国から僧侶が集まり、修行に行った中国からそばの種を持ち帰ったのが始まりと聞いています。明治14年ころまで、伊吹山の中腹はそばの花で真っ白だったようです。しかし、私が始めた時は、町内にそばの花はありませんでした。平成8年、試験的にそばの種をまき、以後、毎年増やして、今年は町内で25ヘクタールの田んぼにそばの花が咲いています」


姉川の名水で作った伊吹そば
 伊吹そばの特徴は何だろう。
「すべて自家生産のそば粉を使っていることです。生産、製粉、製麺、食堂、そば粉の和菓子製造まで一貫してやっています。添加物も使いません。そのため製造から3日しか保存できませんが、安心して食べていただけます。水は地下65mから汲み上げた地下水を使います。何十年も前に伊吹山から浸透した、素晴らしい水です。住民は姉川にさまざまな思いを抱き、癒されてきました。水田は全部、姉川の水です。本当になくてはならない川です」

 お昼時になり、店にどんどん人が来る。
「役場にも問合せが多いんですよ」と伊吹町役場の平山さん。
 おろしそばはあっさりした味だ。伊吹大根の辛さが、アクセントになっている。
 

  
    そば処「伊吹野」
   ■営業時間/11:00 〜18:00
   ■定休日/1月1日のみ
   ■そば打ち体験/平日のみ
   ■TEL/0749-58-1712