今回は、天王寺区を拠点に活動している『相撲甚句・以和貴』の活動をご紹介します。相撲甚句とは、相撲の呼出や力士のみなさんによって昔から唄い継がれている歌のことです。幹事長の渡部一男(わたなべ かずお)さんにお話を伺います。
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●相撲甚句とは
相撲甚句とは、呼出や力士が主に巡業の時に、その当地のタニマチ(力士のひいき筋、後援者)さんに呼ばれて出向き、披露するものです。その場所によって甚句を変えたり、新しく当地の甚句を創作することもあります。節は同じである場合が多いのですが、文句を変えます
●大阪の名所も甚句に
『大阪名所甚句』という甚句もあります。
♪なにわ名所を甚句に説けば
東は生駒か信貴の山 西に流れる淀川の
間(あい)に名高い天守閣 松の緑の大阪城〜♪
という甚句で、古くから伝わっているいわば古典甚句です。
この後、中之島や通天閣、最後は難波の体育館(府立体育館)となります。
甚句の一部は変えて唄い継がれる場合や、一時的に変えられる場合もあります。たとえば、府立体育館が使えず、当時法円坂にあった市立体育館を使った時には、市立体育館に変えて唄いました。
●いろいろな甚句
3月場所では各部屋の激励会がありますので、ホテルの激励会場の舞台で唄わせてもらいます。それぞれの部屋の甚句や、関取の甚句を作って唄います。また、断髪式では、その時の主役の引退甚句を作ります。入門から始まって、何年何月の何場所に大関になった、横綱になった、そして最後は引退したというようなことを唄い、喜んでいただいています。
●『相撲甚句・以和貴』の活動
天王寺で活動していますので、四天王寺にちなんで聖徳太子の『十七条憲法』の「和を以て貴(とうと)し…」という言葉からとって『以和貴』としました。会のテーマソングのような甚句もあります。現在は18人で活動しています。全国的に見ると、甚句会として中くらいの規模です。老人ホームなどを中心にボランティア活動も行っています。
<お問い合わせ> 天王寺区コミュニティ協会
TEL 06-6771-9981
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