今回は、『平野吹奏楽団』をご紹介します。名前の通り平野区を拠点に活動している市民吹奏楽団で、吹奏楽を通じて、地域に根ざした活動を続けています。団長の中村泰雄(なかむら やすお)さんにお話を伺います。
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●結成は約30年前
約30年前、平野区にある大阪市立摂陽中学校の吹奏楽部OB10数人で結成しました。現在は64人の団員がいます。年齢層は15〜48歳で、私が最年長です。1組だけですが、親子で団員になっている方もいます。高校1年生から入団を認めています。
●きっかけ
大阪市立喜連北小学校で、子どもたちの鼓笛隊を作りたいという話があり、指導者として摂陽中学校吹奏楽部OBに声が掛かりました。喜連北小学校の体育館で練習させてもらう代わりに、子どもたちに鼓笛隊の指導をすることになりました。しかし実際には鼓笛隊は編成されず、『平野吹奏楽団』だけが残りました。摂陽中学校に関係なくどなたでも参加を歓迎しましたので、団員はどんどん増えました。
●日頃の人間関係が基礎
見学に来られた方は「団員同士の絆が強い」という印象をもたれるようです。日頃の人間関係という基礎がないと、なかなか良い音楽はできないと思います。結成当時から、さまざまな団体にお世話になっていますが、資金的な援助はまったく受けていません。すべて団員の“手弁当”で運営していますので、そういう意味では、一致団結しないとやっていけないのです。団員が困った時には、みんな自分のことのように思って、助け合っています。
●パーカッションを揃えた10年前
楽団の編成は、吹奏楽器とパーカッション(打楽器)です。当初、パーカッションは摂陽中学校のものをお借りしていましたが、練習もあまりできなくて、パーカッションの団員も定着しませんでした。そこで約10年前、金額は人によってそれぞれですが、みんなでお金を出し合い100万円を集めて、最低限一通りのパーカッションを揃えました。立派ではありませんが、ある程度は揃えることができました。
●ガレージが楽器置き場
団費でガレージを借りて、車に楽器を積み込んだまま保管しています。練習の度に団員が車で運びます。例えば、ティンパニという大きな楽器がありますが、それを含めると、車で約3往復しないとすべての楽器は運べません。それを30年続けているということが、我々の誇りです。
●地域の音楽文化に貢献
結成当時は、求心力を高める意味で、吹奏楽コンクールに出場していましたが、地域の音楽文化向上を念頭に活動していますので、コンクールは7〜8年で卒業しました。地元のホールでの定期演奏会、公園での野外コンサートやたそがれコンサート、老人ホームでの慰問演奏などの活動に力を入れています。
●練習
練習は、毎週金曜日と第3日曜日に行っています。練習時間は約3時間ですが、仕事が終わってから駆けつける社会人は1〜2時間参加できればいいほうです。中には終了時間頃に着いて、楽器を出したら終わってしまい、その後の飲み会にだけ参加する団員もいます。何をしに来ているのか、分からないような気もしますが(笑)。
●団員はいつでも歓迎
団員の出入りは日常的ですので、募集を止めていることはありません。どのパートでも歓迎しています。ただ初心者に対して手取り足取り教えることはできませんので、高校生以上で吹奏楽の経験がある方に限らせていただいています。
<お問い合わせ> 『平野吹奏楽団』
http://www.h6.dion.ne.jp/~hirasui/index.htm
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団長
中村泰雄さん
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大念仏寺での“たそがれコンサート”
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長居公園でのコンサート
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定期演奏会のステージ
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