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   江戸時代の美しい水の別荘    
 


養浩館庭園

 福井駅から北へ1kmほど、国の名勝「養浩館庭園」に来ました。県庁近くの町の真ん中に、美しく広い庭園の池があり、その池に張り出すように建っている建物の座敷に座ると、窓の向こうにはニシキゴイがいっぱい寄って来ます。隣接する福井市立郷土歴史博物館の学芸員、松村知也(ともや)さんにお話を伺いました。
「これは江戸時代の越前松平家の別邸、別荘で、福井城の北の端っこに位置します。養浩館庭園という名が付いたのは明治になってからで、江戸時代には『御泉水(おせんすい)屋敷』という名でした。近くにある九頭竜川から水を引いていて、城下町やお城に住んでいる人の上水道と同じ水であったため、奇麗な水をたくさん使っているお屋敷として非常に有名でした」


御月見ノ間
バルコニー部分は御月見台
 いつ造られたのでしょうか。
「御泉水屋敷として造ったのは江戸時代初期ですが、今のようなお庭の様子が造られたのは江戸時代の中ごろ、七代目藩主松平吉品(よしのり)の時代です。元々は藩主の別荘として建てられましたが、時代によっては、藩主の奥様などのお住まいや、迎賓館にもなりました。お殿様のいる『御座ノ間』、家臣が控える『御次(おつぎ)ノ間』、台所や風呂などもあるほか、別の所にお茶室なんかもありました。お風呂は湯船につかるのではなく、湯気を部屋にためて汗を流すミストサウナみたいなものです」


御座ノ間
大きな窓の外は全面池

 池に面したところがほとんど窓になっているため、一般的な日本屋敷の薄暗いイメージがありません。
「非常に日当たりはいいんですけど、夏場はとても涼しくてクーラーなしでも過ごしやすいところです。反面、冬は非常に寒い。ここは江戸時代の風景がかなり忠実に再現されていますので、江戸時代の人になりきっていただけるような雰囲気を味わっていただければと思います」

 


   養浩館庭園
 ■開園時間/9:00~19:00
   *11/6~2末は17:00 まで
     (閉園30分前までに入園)
 ■入園料/210 円
   *中学生以下、70才以上などは無料
    福井市立郷土歴史博物館との共通県は330 円
 ■TEL /0776-21-0489

 
 福井市立郷土歴史博物館
 夏季特別展「越前松平家と大安禅寺」
 7月22日(土)~9月3日(日)

  見えてきた「永平寺大野道路」    <越坂トンネルの地図はこちら>
 

「永平寺大野道路」

 福井市街地から国道416号を東に走り、北陸自動車道の福井北インターを過ぎて永平寺町に入りました。走っているのは、越坂(こえさか)トンネルです。以前は険しい越坂峠を越えなければいけなかったこの道も、13年前のトンネル開通以降は快適にドライブできるようになりました。

  トンネルを出ると下り坂になりましたが、横に高架の道が建設中です。これは福井市から長野県松本市までの中部縦貫自動車道の一部である「永平寺大野道路」で、越坂トンネルもその一部です。ここから先約1.6 km区間において、今年度中の開通を目標に工事が行われていますが、開通が楽しみです。

 

高速道路のインターからこんなに近いところに、本物の歴史を感じさせるものが残っていて驚きました。夏に向け、ロングドライブの候補に福井をリストアップしてください。