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戦国の町並みとともによみがえる、福井の元気
福井市の一乗谷(いちじょうだに)を目指し、北陸自動車道を快調にドライブ。一乗谷では、400年以上もの時を経て、戦国時代の城下町跡がそっくり全貌を現そうとしています。昔ながらの町並みをよみがえらせた250mほどの道もあるとのこと。大阪から3時間ほどのドライブの後、そこをゆっくり歩くのが楽しみです。今庄や武生といった文字に「そば」を連想し、お腹を鳴らしながら、あと一走りします。



    430年前から“残る”町並み     <一乗谷の地図はこちら>
 

一乗谷朝倉氏遺跡
 北陸自動車道・福井インターから10分弱、福井市街地の南東方向にある「一乗谷朝倉氏遺跡」へ。一乗谷川沿いに昔の町並みをよみがえらせた「復原町並」にある武将の屋敷で、「朝倉氏遺跡保存協会」副会長の岸田清さんにお話を伺いました。
「ここは1471年の応仁の乱で活躍した孝景公に与えられて以後、1573年までの5代、103年にわたって朝倉氏が越前を治めた際の中心地となりました。日本の人口が6〜7千万人の時代に、この1.7kmの間に1万〜1万2000人ほどが住んでいたと言われています。年の3分の1は雪に埋もれ、攻められもしないし、攻めることもできない。雪とだけ闘っていれば、その間は安心という意味で、ここに城を構えたのではないでしょうか。山城は向こうの方の海抜473m高さにありました」


 
遺構の一部を利用して上に
そのまま建物を建てた「復原町並」
 ここの遺構は、礎石だけが残っているようなものではなく、当時の街並みをそのまま思い起こさせるような、一軒一軒の井戸やトイレの跡、家の前後や横に掘られている排水溝、排水のための石組み、大きな門の礎石なども全部残っていて、木の削りだし方など、当時のままの手法で建物が建てられて「復原」されています。今、こうして踏んでいる石も、当時の石です。
「そうそう。全く430年前そのままのところを歩いているんですね、今」

 遺跡を中心にした地域再生計画が進められているとのこと。
「一乗谷一帯に素晴らしい体験の場や公園が造られ、一乗谷川と足羽川との合流点に『水の駅』も出来るんですよ。ここより上流にある、剣豪の佐々木小次郎が『燕(つばめ)返し』を編み出した滝や、編み出すために修行した『富田勢源(とだせいげん)道場跡』なども皆さんに見ていただき、くつろいでいただける一帯を造ろうと再生計画を進めています」


 

谷への入り口は上下二つの「城戸」のみ
ここは北側の入り口「下城戸」
 ところで、2年前の福井豪雨では被害を受けたのでしょうか。
「5m離れたら相手の顔が見えないような集中豪雨でしたが、430年の歴史はだてではなく、重要な屋敷跡などは水につかることがありませんでした。水害に遭った遺跡や住宅も、丸1年かかって去年復興しましたが、これはボランティアの皆さんの力なしには絶対できなかったことです。心から感謝申し上げます」


四つの庭園の一つ「諏訪館庭園」
国の特別名勝

  「復原町並」
 ■開場時間/9:00〜17:00
    (入場は16:30 まで)
 ■入場料/210 円
    *中学生以下、70才以上などは無料
 ■TEL /0776−41−2173