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   「御堂筋」のある重伝建地区     <今井町の地図はこちら>    
 

御堂筋 右が称念寺

 橿原市の今井町に到着しました。ここは重要伝統的建造物群保存地区に指定されていて、全体的に重厚。古いお宅の割合が圧倒的です。町の方が力を合わせて町並み保存をされているそうです。「今井町町並み保存会」会長の西川禎俊(よしとし)さんに伺いました。連れてきていただいたのは、今井町のメインストリートです。
「ここは御堂筋です。『御堂さん』とか『南御堂』とか呼ばれる称念寺があるためで、今井町は、この称念寺はじめ四箇寺を中心に、周りを環濠で囲った寺内町としてやってきました」

 

今井町で最北の筋「北尊坊通り」

 この町の成立について伺いました。
「戦国時代の天文年間に、一向宗本願寺僧侶の今井兵部(ひょうぶ)が称念寺を建て、門徒たちが自分たちの町を守ろうと武力を持ち、環濠を張りめぐらし、都市計画を実施しました。その後、対立していた織田信長に従ってからは、商工業都市として江戸幕府も一目置く財力を誇るほどに栄え、『大和の金は今井に七分』と言われるほどになりました」

  これだけ古い家並みが残っているのも珍しいのではないでしょうか。
「私たちの先祖が残し、これからも保存していこうという気持ちがあるからこそのことです。350〜400年前に建てられた今西家住宅をはじめとする重要文化財9軒と県指定文化財が3軒あり、また、他にも伝統的な建造物がたくさんあります」



 今井町観光は、まず今井まちなみ交流センター「華甍(はないらか)」で情報を手に入れてからするのがお薦めです。

  華 甍

 ■開館時間/9:00〜17:00
 ■休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)、
         年末年始
 ■入館料/無料
 ■TEL /0744-24-8719

  紀州街道沿いの城下町     <新町通りの地図はこちら>
 

新町通り

 国道24号をさらに進み、五條市までやって来ました。紀の川のすぐ北側にあるのが「新町通り」。この道は紀州街道のなかでも、最も昔の家並みが残っている地域なのだそうです。この新町通りのシンボルでもある「まちなみ伝承館」で、館長の辻本衡司さんにお話を伺いました。
「松倉重政が1608年に二見城主となり、城下町を整備して成立したのが新町通です。五條は古くから、奈良と和歌山、また大阪や伊勢を結ぶ交通の要衝で、城下町や宿場町として栄えてきました。江戸時代には、紀州藩の参勤交代に加え、高野山や伊勢参りなどの旅客が往来し、同時に吉野川の水運の便も良いため、多くの物資や人が集まり、商業もにぎわっていました。今も整備された国道から一歩踏み入れると、そこは江戸情緒あふれる空間になっています」
 


まちなみ伝承館の土間


  まちなみ伝承館の建物も、かなり古そうです。
「五條市が明治時代の建物を改修し、平成16年にオープンしました。土間のギャラリーで新町の歴史が一目で分かるようになっています。また、伝承館には和室が3つあり、地域での文化交流や集会などの施設としてご利用いただいています」


   まちなみ伝承館

 ■開館時間/9:00〜17:00(入館は16:00まで)
 ■休館日/水曜日(祝日の場合は翌日)、
         年末年始
 ■入館料/無料
 ■TEL /0747-26-1330
 

奈良の三つの町に残る古い家並みを楽しみました。それぞれに違う趣があり、プチ三都物語を体験した気分になりましたが、地元の方々が大切にする気持ちはみな同じでした。