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国土交通省近畿地方整備局・藤本貴也局長  新春インタビュー
2006年、21世紀に入って最も明るいお正月を迎えているかも知れません。近畿が、やっと本格的に元気を取り戻してきたように思えます。今年はさらに増幅させたいものです。そこで新春第一弾は、国土交通省近畿地方整備局長の藤本貴也(たかや)さんに、ますます元気が出るような、明るく楽しいお話を伺うことにしました。



  本物になった関西の元気
 

大阪駅北ヤード
稲野 最近、関西に元気が出てきましたね。
藤本 関西経済界の期待が大きいJR大阪駅北ヤードの先行開発部分の着工式が、昨年10月に北側国土交通大臣出席の下で行われたのをはじめ、近畿では続々と新しいプロジェクトが動きだしています。キタでは、大阪駅の改良工事と三越百貨店が入る「新北ビル」建設や、阪急百貨店うめだ本店の建て替えが2011年の完成を目指し、ミナミでも、心斎橋に「そごう」が新しくオープンし、大阪球場跡地利用の「なんばパークス」では2期工事も行われています。中之島での「中之島新線」と周辺のビル建設ラッシュ、阪神西九条駅と近鉄難波駅を結ぶ西大阪延伸線など、近畿が活性化しています。しかし、こうした計画が意外と東京をはじめ全国の人に知られていないので、関西の行政と経済界、学会やNPOが一緒になって「関西元気宣言」発信運動を行っています。2週間ごとに約7万部ずつ、「元気UP!関西」というリーフレットを関西や東京などで無料配布し、京阪神地区のプロジェクトが一目瞭然で分かる「未来 関西元気地図」という本も出しました。


近畿の環状道路

稲野 関西の元気を一過性のものに終わらせない努力も必要ですね。
藤本 それが本来の私たちの仕事である社会資本整備です。道路では、骨格となる幹線道路ネットワーク造りが将来のために必要です。高速道路のつながっていない部分が、まだ千数百kmもあります。とくに、大都市圏周辺の環状道路建設の遅れが課題で、阪神高速環状線の外側に本格的な環状道路を造らなければいけませんが、その一つに、京都、奈良、和歌山を結ぶ約120kmの「京奈和自動車道」があります。将来的な構想である和歌山から淡路島までの「紀淡海峡連絡道路」と、明石海峡大橋、将来の第二名神高速を結べば、関西の大環状道路が出来上がります。また、その内側にもう一つ、「大阪都市再生環状道路」も必要です。現在、大阪の郊外から郊外へと行く通過交通が、いったん阪神高速環状線を通らないといけないため、都心の交通機能が大混雑しているからです。西側の湾岸道路部と東側の近畿自動車道の部分に、建設中の北側の阪神高速淀川左岸線及び延伸部と南側に建設中の大和川線をつなげれば、合計約60kmの環状道路となります。

  開通が待ち遠しい!
 

藤本貴也局長(左)

稲野 今年は「近畿道ものがたり」で、どんな新しい道が走れることになりますか。
藤本 舞鶴若狭自動車道の春日ジャンクションから豊岡まで行く国道の「北近畿豊岡自動車道」のうち、播但連絡道路の端末となる和田山までの「春日和田山道路」を、「のじぎく兵庫国体」までの早い時期
に開通したいと思っています。「京奈和自動車道」では、 大和郡山市から五條市まで「大和御所道路」として計画されているうちの「大和区間」と言われる部分の一部である、天理市から橿原市までの7.8km。 そして、五條市の「五條道路」、7.9km を開通させる予定です。

稲野 何年か先に走れそうな道には、どこがありますか。
藤本 大阪と京都を結ぶ約27kmの大動脈「第二京阪道路」は、既に京都と枚方の間が開通していますが、さらに門真まで延びて近畿自動車道とつながります。京都から宮津へ行く「京都縦貫自動車道」のうち「丹波綾部道路」の一部も、近々の開通を目指して鋭意整備中です。そして、和歌山県のみなべインターまで延びている「近畿自動車道紀勢線(阪和自動車道)」では「那智勝浦道路」を、「近畿自動車道敦賀線(舞鶴若狭自動車道)」では小浜西・敦賀間を、それぞれ整備中です。