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有田ミカンの甘さと湯浅しょうゆのコクを満喫
これから本格的な紅葉シーズンになって、晩秋の“濃い”日本の風景が楽しめます。落葉樹の葉が黄や赤に色づくなか、もう一つ黄色くなるものを挙げるならそれはミカンです。今回は和歌山で、もぎたての甘いミカンを頂きます。しかも、その後はちょっと塩辛いしょうゆを求め、昔ながらの家並みが残る町を訪ねます。おいしいものと素敵な家並み、そして秋を満喫できるドライブの始まりです。



  その名は「近畿自動車道紀勢線」    <阪和自動車道の地図はこちら>
 

阪和自動車道
4車線化のトンネル工事

 天保山から阪神高速湾岸線に乗り、関西空港自動車道経由で阪和自動車道に入りました。どんどん南に走り、海南市へ。もうしばらくして吉備インターを過ぎると湯浅御坊道路となります。この海南〜吉備間は、以前、海南湯浅道路と呼ばれていましたが、現在は阪和自動車道と言い、片側1車線・合計2車線を片側2車線・合計4車線にする工事が行われています。なお、吉備から先はみなべまで片側1車線・合計2車線の道が開通していて、みなべ〜すさみ間でも既に工事が行われています。また、その先は、那智勝浦から新宮までの「那智勝浦道路」の一部で道造りが始まっています。これらの道は大阪府松原市から三重県勢和村(せいわむら)まで、紀伊半島をぐるりと回るように計画されていて、長さは336kmです。法律上の名前を「近畿自動車道紀勢線」と言いますが、高速道路には一般的に使われている名前の他に、こうした法律上の名前があります。名神高速は「中央自動車道西宮線」、舞鶴若狭自動車道は「近畿自動車道敦賀線」、吹田と松原を結ぶ近畿自動車道は「近畿自動車道名古屋大阪線」の一部ということになります。

  ミカン生産量日本一
 


吉備町を通る阪和自動車道

 阪和自動車道を吉備インターで降りて10分ほど山を登ると、そこには全部がミカン畑になっている山々がありました。斜面に石垣が組まれて段々畑のようになっていて、ミカンが植えられています。はるか下に有田川を見ながら、JAありだの武内修一郎さんにお話を伺いました。こんな高いところでもミカンが栽培されているとは驚きです。
「ここで標高300mぐらい、ミカンの栽培では一番高いところです。ミカンは全国で約100万トン、有田地区では約10万トンを栽培しており、単独の農協ではおそらく日本一の生産量だと思います。今は極早生(ごくわせ)ミカンの出荷がほぼ終了し、これから早生ミカンの収穫、出荷が始まります。その後は、中生(なかて)ミカン、晩生(おくて)ミカンと続いて、年内いっぱい出荷があります」


有田のミカン畑は石垣の段々状

  一つ頂くことにします。極早生で皮に粒々があります。
「粒は粗いよりきめ細かい方がおいしいですね。このミカンは中の袋が薄いんですよ。だから袋も非常に食感がいいと思います。白い筋も繊維質で体によく、便秘にもいいですから、取らないで食べてください」

  食べてみると、甘くて酸味があっておいしい!
「有田は、気温や日当たりなどの気象条件や、鉄分などおいしいミカンを作る微量要素が多く含まれる土質が、ミカン作りに適しています。ミカン畑の段々は、ミカンを植える際の安全面などを考え、この山にある石を積み上げて造ったものですが、この石が光を反射させたり、水はけを良くしたり、保温の役割をしたりと、おいしいミカンを作る秘訣にもなっています」


皮ごと3つに割るのが
おいしく食べる秘訣とのこと

 有田ミカンには、とくに甘さにこだわった商品もあるそうです。
「とくにおいしいミカンばかりを集めて、『味一みかん』という形で販売しています。糖度12度以上、酸1%以下のものを選り分けて出荷するんです。また、糖度13度以上のものは『味一αみかん』として出荷しています。ほっぺたが落ちるぐらい甘いミカンです。値段は、味一みかんで普通の1.7倍ぐらいはするんじゃないかな」