国体に向かって元気を発信する兵庫の道! 10月に入り、近畿道ものがたりも本格的な秋バージョンに突入。第一弾として兵庫県の但馬に行くことにしました。但馬なら、そばもビーフもカニもおいしいのですが、今回は食べ物ではなく、内陸から文化の香り高くお伝えします。今年4月からの市町村合併ラッシュで新しく誕生した朝来市と養父(やぶ)市を訪ねて、歴史や文化の話題を探るドライブを楽しみます。 |
兵庫県が元気、関西も元気! <播但連絡道路の地図はこちら> | |
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城跡と家具の“竹田” | |
「山上にある城跡で総石垣というのは、全国的にもまれじゃないかなと思います。天守台を中心に『南千畳』『北千畳』『花屋敷』が延び、南北400mぐらいあります。この石垣の城は420年ほど前に赤松秀広が造りましたが、それ以前に、但馬の守護大名・山名宗全が、播州・赤松氏や丹波・細川氏から守るため、交通の便のいいこの古城山に目をつけて、家来の太田垣氏に城を造らせました。まだ石垣がなく、土塁を盛り上げて柵を巡らす砦のような城でした」 |
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続いて、見事な石垣について、朝来市観光ボランティア・ガイド副会長の神谷武雄さんに伺いました。 「滋賀県の坂本にいる『穴太衆(あのうしゅう)』という石積み職人の棟梁(とうりょう)を、秀吉の全面的な後押しで100人ほど呼び、野面積(のづらづみ)の石垣を造らせました。野面積は見ての通り、石が“行きたい”というところへ石を持っていくのが特徴です」 |
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「終戦後から昭和30年代後半ぐらいまでは、竹田では高級家具や婚礼家具をどんどん作りました。しかし、それより以前はもっと大衆向けの家具を作っていた。但馬、丹波、丹後は養蚕が盛んで製糸工場がたくさんあり、女工さんを募集するのに『何年勤めたらこういう婚礼家具を出してやろう。3年なら…5年なら…』と家具を目玉に使ったんです。ただ、そんな高級なものは出せませんので、大衆向けのものが求められました。竹田は田畑が少ないため商人が多く、信用を売ることを大事にしております。家具を買っていただいた方の子や孫に至るまで得意さんになっていただきたいと、必ず店主がお相手して、引き出しの裏まで見せる売り方をします」 |
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国道312号を戻り、和田山インターから2kmほど北の一本柳交差点にさしかかりました。国道9号や県道273号と交わる交差点で、以前、週末は観光スポットから京阪神方面に帰る車で大変に混雑していました。しかし、今年7月に2度目の改良工事が終わり、国道312号の北行きの左折専用レーンなどが増えて事情がかなりよくなりました。これでスキーシーズンも楽しみです。 |
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