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近畿屈指の味覚の町・亀岡は“秋盛り”
秋の味覚を楽しむドライブ第二弾として、今回は京都府亀岡市へ向かいます。亀岡は大阪から遠いイメージがあるのですが、大阪府豊能町や茨木市の北隣で、実は大阪から近いのです。それでは、近畿屈指の味覚の町、亀岡の旬の味を堪能しに、大阪を出発します。



   梅田から亀岡へ通じる道     <国道423号の地図はこちら>

国道423号「摂丹街道」
 阪神高速池田線で大阪空港出口を通過し、北へドライブしています。大阪から大阪空港までしかこの道を利用したことがないという方、多いかもしれません。でも、池田線は大阪空港を過ぎると兵庫県川西市に入り、その後また池田市に戻って、終点の池田木部まで続く道です。700円で、結構、走り応えがあります。 池田木部出口を下り、国道423号を北上。箕面市や豊能町を抜けて亀岡市に入りました。梅田から40〜45分ほどです。亀岡市に入ってからは、しばらく緩やかなカーブが続き、最後は峠らしい下り急カーブが連続して亀岡市街へ抜けていく感じです。ところで、この国道423号、大阪では北摂地区のど真ん中を走っている新御堂筋なのです。「摂丹街道」とも呼ばれる国道423号。梅田、茶屋町、江坂というにぎやかな町を通っている道が、こんなのどかな山道になるとは不思議な感じがします。

   秋の味覚直売所
 
犬甘野の新鮮な野菜が並ぶ
 国道423号を左へ折れて5分、亀岡市の南西の端、犬甘野(いぬかんの)地区に来ました。空気がおいしい!ここ犬甘野は大阪よりかなり寒く、空気が澄んでいますから、水も食べ物もおいしいに違いありません。犬甘野営農組合直売所「風土館季楽(きら)」にお邪魔し、店長で犬甘野営農組合事務局長の原田齋(ひとし)さんに伺いました。
「ここは標高が400m近くあり、今の時期は寒いくらいです。冬は凍結する所もあります」

  農産物や加工品が並んでいます。
「今は地元犬甘野産のネギやミズナ、タマネギ、ジャガイモ、カボチャ、クリなどいろいろ出ています。ここはオープンが平成6年で10周年のため、今年は、毎年10月31日に行っている『秋の味覚ふるさとフェア』を兼ねた記念行事を予定しています」

そば屋もある
 
  ここはそばも有名。 「犬甘野そば」ののれんが掛かっています。
「犬甘野そばは全国的に知られ、神戸、高槻、茨木などからも食べに来られます。地元産のそば粉100%使用、そば本来の味が出た、コシのあるそばが自慢です。栽培を始めてまだ13年ほどですが、栽培、加工、販売まで一貫して行っているは、全国的にも珍しいようです。手打体験ができる『そば道場』もあります」

   「京の穀倉」、亀岡
 
亀岡特製・馬路大納言
    亀岡市役所農政課本間茂さん 同じく「季楽」で、亀岡の農業全体のことを亀岡市農政課の本間茂さんに伺いました。
「亀岡は京都の隣です。京都では、1200年の歴史の中で京菓子や京料理などが生まれましたが、材料のほとんどが亀岡から運ばれてきました。亀岡の農産物は京都の歴史とともに育ってきました。京に都が置かれた時、既に亀岡には条里制で区画整理された田んぼが整備されており、きっちり食料が取れるので注目されたのではといわれています。保津川も、農産物を運ぶ運河としての役割を果たしました」

 亀岡自慢の農産物を挙げていだたきました。
「まずは、『京の穀倉』といわれるようにお米です。それから、京料理や京菓子の材料がほとんど亀岡で取れ、小豆、千枚漬のカブラ、丹波のマツタケやクリなどがあります。とくに亀岡の小豆には、ある地域でしか取れない『馬路(うまじ)大納言』という、粒が大きく俵型をしていて、炊いても崩れない伝統のものがあります」
 
 亀岡には犬甘野のような直売所が多のでしょうか。
「16カ所あります。かつては京都のどこにでも、『おすそ分け』という言葉がありました。朝取りの、まだ朝露がついていて土の匂いがするものを食べてもらいたい、そんな気持ちで農家が直売しています」

 亀岡ってどんな町なんでしょう。
「一言で言うと“何もない町”かもしれません。でも、何もないということは、ホッとする何かがある。かしこまらずに心を裸にできる、そんな町です」


  犬甘野営農組合直売所「風土館季楽」
 ■営業時間/9:00〜17:00
 ■休館日/毎週木曜日
 ■TEL/0771-27-2300