車椅子で通行してみるとたちまち渋滞に


淀屋橋近くの彫刻作品も自転車に埋もれて


南森町交差点近くの「曾根崎通」の自転車置場

  
     <御堂筋の地図はこちら>

今年の10月には「社会実験」を実施

一切置いてはだめというわけにもいかないと思います。
成松さん、どれくらいなら許されるんでしょう。
 「その範疇も難しいし、どこを通行すべきか、どこに置くべきか、
 一概には言えません。市民とのコンセンサスを得ないと、
 根本的な解決にはつながりませんね。ただ、成功例もあるんです。
 東京の小岩で、商店街が10年かけて、駅近辺から不法駐輪を
 すべてなくしています。駐輪しようとする人を、駐輪場まで丁重に
 案内して置けない状況を作り、駐輪場に置くことを習慣づけたんです」
こちらでは、今後どのような計画をされていますか。
 「駐輪場が必要なのか、この街に来る交通手段として自転車を
 どう使うべきか、あるいはまったく使わない方がいいのか、
 というあたりの根本的な部分にメスを入れていきたいと思っています。
 具体的には、今年10月に国土交通省の支援で『社会実験』を
 行う予定です。御堂筋の長堀通・周防町間の歩道から、
 不法駐輪の自転車をすべてなくす実験で、不法駐輪のない御堂筋を
 知ってもらい、こうなればというイメージを作りたいと思っています」
そういったイベントを通じて、新たな議論も生まれるんでしょうね。
 「理解も反発もあるでしょうが、それを通じて、駐輪のあり方や
 自転車利用の仕方の勉強になるのではと思っています」

少しでもよくするために、今、考えられることはなんでしょう。
 「利用者としてのマナーをもっと考えてほしい。迷惑にならないように
 どこに置くのかという、モラルを考えてもらう状況づくりが大切です(成松氏)」
 「歩道上に自転車を置かないでというビラを配っていますが、
 歩道は歩行者が優先ということを、まず頭に置いてほしい。
 それでだいぶ違ってくると思います(丸谷氏)」

国道1号「曾根崎通り」の南森町まで来ました。
御堂筋を歩いて来ましたが、放置自転車の問題は深刻でした。
とくに本町と淀屋橋間は、カフェも増え、歩道に彫刻作品がオブジェ
として置かれているんですが、自転車で埋め尽くされて近寄れないんです。
ひどかったんです。
今いる曾根崎通りは、最近、大阪・キタのメインストリートとして
整備されています。注目すべきは、歩道に自転車置場が設置されて
いる点です。昨年度、東天満から梅新東までの間に445台分が
設置されました。利用率は高いんですが、溢れた自転車が街路樹の
横などに置かれています。全部収めようとしたら、曾根崎通りをすべ
て自転車置場にしないといけないかもしれませんね。

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今回、実際に歩いて放置自転車を見つめてみると、一人一人の問題なのではと言いたくなることがたくさんありました。
この問題は、商店街などの取り組みに頼るだけではなく、みんなが考えないといけないことだと痛感しました。