秋真っ盛りの3連休。一年で一番美しく、一番美味しい季節です。
秋の味覚の宝庫と言えば、丹波篠山。今回は、兵庫県篠山市へ秋の味覚ドライブをします。


丹波の山を抜ける舞鶴自動車道


篠山市役所の森口寿昭さん(左)と生産農家の北川喜代治さん


これが黒豆の枝豆!


枝豆の刈り取りに挑戦

 

     <篠山市の地図はこちら>


黒豆の枝豆が大ブレイク

中国自動車道から吉川ジャンクションを経て、舞鶴自動車道へ。
来春、小浜西インターまで延びて『舞鶴若狭自動車道』に名前が
変わるこの道は、すいていて快適です。最初のインターが三田西、
次が丹南篠山口ですが、篠山市は、1999年4月に兵庫県多紀郡の
篠山町、西紀町、丹南町、今田町が合併して誕生し
たため、
面積がかなり広くて、どちらのインターも篠山市へのゲートウェイ
になっています。
丹南篠山口インターを降りると、随所にある山々が迫ってくるでもなく、
遠くでもないといった、のどやかな風景が続きました。手入れされた
里山が、皆さんの生活を豊かにしている気がしました。
今、山に囲まれた盆地の田んぼの真ん中に来ていますが、
普通なら稲を刈り取った後の田んぼが広がっているところ、
ここでは緑いっぱいの豆の畑が広がっています。そう、黒豆です。

篠山市役所商工観光課の森口寿昭さんと、
生産農家の北川喜代治さんに伺いました。
今は交通の便がよくなりましたが、自然がいっぱいで本当に
素晴らしい所です。
 「京阪神のどの都市からも1時間で、多くの観光客の方に
 お越しいただいています。今は秋の味覚シーズンで、
 丹波栗、丹波松茸、そして、ブームの丹波黒大豆が
 特産品になっています(森口さん)」
最近、大ブレイクの黒豆の枝豆。でも、黒豆の枝豆と黒豆とは、
どう違うんでしょう。
 「本来は、お節料理とかに欠かせない黒大豆として作っているものを、
 熟成する途中の青々とした若さやの段階で食べるようになったんが、
 黒大豆の枝豆です。旬は、10月の始まりごろから10月25日ぐらい
 まで。それ以降は、熟成が進んでコクのある、通好みの味になって
 いきます(北川さん)」
でも、黒豆の枝豆って、子供の頃にあまり見ませんでした。
 「昔は販売用としてはなく、自家消費や神社の祭礼に使われて
 いました。四季の森公園で行われた『食と緑の祭典』で、
 農家の人たちが枝豆の販売を始めてから、ブームを呼ぶまで
 になってきました(北川さん)」
 「漫画の『おいしんぼ』で取り上げられてからは、大変なブームに
 なりました。また、故・藤山寛美さんの楽屋に農家の方が黒豆を
 差し入れ、それを寛美さんが劇中で紹介してくれたのも、
 PR効果が高かったと思います(森口さん)」
森口さんに、秋の味覚に関するイベントをお伺いしました。
 「市内4カ所で、味覚イベントをしています。
 『丹波篠山味まつり』は、篠山ビーフの丸焼きが有名です。
 『城東味まつり』『たんなん味覚まつり』『味覚フェア楽市楽座』も
 特産品販売を中心に行われています」
篠山市にある「デカンショ街道」についても、森口さんに伺いました。
 「『デカンショ街道』は、兵庫県の景観条例に基づく景観地区に
 ふさわしい名前をということで、主要道路の国道372号と
 国道176号に付けました。全国的に有名なデカンショ節は、
 元歌といわれる篠山地方の『みつ節』に、デッコンショとか
 ドッコイショというはやし言葉があって、それを一高生
 (現東大生)たちが寮歌として歌うなかで、『デカルト、
 カント、ショーペンハウエル』の頭文字から『デカンショ』と
 歌いはじめたというのが、由来として有力な説です」
お2人が、デカンショ節を一節やってくれました。
最後に、北川さんに黒豆の枝豆を特別に分けてもらいましたが、
どんなのを選んだらいいか教えていただきました。
 「先まできっちりと房がついた木で、粒がぷっくりふくらんで、
 2粒なら谷間の深いのが一番です」

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