国道43号を、一路神戸へ向かっています。9月1日は「防災の日」。大正12年9月1日、
10万人の命が失われた関東大震災を教訓に、災害への備えを目的に定められたのが「防災の日」です。
阪神・淡路大震災から7年半。今回は、被害の大きかった神戸市を訪ね、
防災への取り組みや復興の様子をレポートします。



国道43号・深江本町


人と防災未来センター


地震で破壊された街を再現したジオラマ

 

 

     <HAT神戸の地図はこちら>

兵庫県西宮市です。ここでは阪神高速道路が倒壊して、
スキーバスが 落っこちそうになりました。今では、
そんな 風景を思いもさせないような道が続いています。

神戸市東灘区深江本町。阪神高速神戸線が、600 mにわたって
横倒しになった現場に来ました。阪神高速は神戸線と湾岸線の6カ所で
倒壊などし、国道43号と171号も通れず、なんとか使える国道2号は
緊急車両や物資輸送車が溢れました。しかし、阪神高速は翌年9月に復旧。
国道43号とともに、強くて環境に配慮した道となりました。

後世に伝える

灘区と中央区にまたがる新都心「HAT神戸」に来ました。
ひときわ目を引く建物があります。ガラス張りの内側に足場が組んであり、
壁には阪神・淡路大震災が発生した日時が書かれています。
「人と防災未来センター」の藤森龍さんに伺いました。
      
 「阪神・淡路大震災では、貴重な経験と教訓を得ました。
  ここは、それを後世に伝えると共に、災害時の被害の軽減、
  防災対策の充実に向けた取り組みを推進する施設です」
館内にはどんな展示があるのでしょう。
 「経験と教訓を伝える16万点の資料のうち、
  約800点を3階に展示し、4階には阪神・淡路大震災を
  疑似体験できる映像コーナーがあります。
  被災体験のある方などのボランティア約140名に登録していただき、
  展示コーナーの運営や震災体験の語り部をして
いただいています」
ここで何を一番感じて欲しいのでしょうか。
 「防災の原点は、自分の命は自分で守る。それを映像や展示で
  感じ取ってもらい、地域の防災力を高めるきっかけになって欲しいですね」
私も「1・17シアター」で、震災の瞬間の映像を体験しました。
街や港などで、その瞬間何が起きたのかCGと特撮で再現されていて、
その瞬間、そこに立っていたかのような気分になりました。

阪神・淡路大震災記念「人と防災未来センター」
■開館時間/10:00〜18:00(入館は17:00まで)
 *金・土は10:00〜20:00(入館は19:00まで)
■休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)、12月31日〜1月1日
■入館料/大人500円、高校大学生400円、小中学生250円
■TEL /078-262-5050


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