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揖保川が、林田川が、みんな大好き!
兵庫県たつの市揖保川町を流れる揖保川は、川幅が100m以上ありそうな水面に太陽がキラキラ輝き、ゆったり穏やかな様子です。水はとても奇麗で、青空と周りの山々や河川敷のグリーンが目に飛び込んできます。今回は、この揖保川と支流の林田川を舞台に、子供たちが自然と接する取り組みを、自治体や学校が行っているという話題です。川と子供たち、これがキーワードです。


  揖保川で、「子どもの居場所づくり」。     <揖保川の地図はこちら
 


揖保川

 まずは本流の揖保川。ここでは「子どもの居場所づくり」事業が行われています。その活動拠点の一つである「揖保川せせらぎ公園」で、たつの市教育委員会揖保川教育事務所の奥村敏昭さんにお話を伺いました。
「『子どもの居場所づくり』事業は、平成16年から文部科学省が全国で展開していて、家庭、地域、学校が一体となって、心豊かでたくましい子供を社会全体で育もうと、『活動拠点』を確保した上で、文化活動やスポーツ活動などの体験的活動を多彩に行う事業のことです」


 

アドベンチャー揖保川発見隊での水生生物調査
写真提供:たつの市教育委員会揖保川事務所
 ここでの活動の始まりは、揖保郡揖保川町時代の独自事業からとのこと。
「平成12年スタートの『揖保川探検隊』です。翌年開催の『全国川サミットin揖保川』を前に、子供たちに揖保川を生かした活動をしてもらえるよう、また、揖保川流域1市9町の子供が川での活動を報告しあう『子ども川サミット』で発表できるよう、事業が始まりました。土曜日曜を中心に、カヌー体験や水生生物調査、川遊びやバードウォッチングなど、1年を通じての活動を4年間行いました」

 5年目からは、「子どもの居場所づくり」事業になったとのこと。
「以降は川、山、歴史の三つのテーマに分けて、活動を展開しました。全体を『いぼがわふるさと発見隊』とし、川を舞台にした『アドベンチャー揖保川発見隊』、山を舞台にした『アドベンチャーふるさとの山発見隊』、歴史文化遺産を活用した『タイムトラベラーふるさとのむかし発見隊』の三つです。単発ではなく、6月から翌年2月までの1年間を通じての活動で、子供たちが希望する発見隊に参加してもらっていますが、なかには二つに入る子供たちもいます」


アドベンチャー揖保川発見隊での支流探検
写真提供:たつの市教育委員会揖保川事務所

 アドベンチャー揖保川発見隊では、どんなことをするのでしょう。
「今年の詳細は検討中ですが、昨年度は、6月に、この公園で子供たちが集めた水生生物を講師の先生に説明していただく、水生生物調査を行いました。7月にはバードウォッチングと巣箱作り、8月には支流探検として、川幅や川の状態を観察しながら林田川を上っていき、安富町の鹿ケ壺で水生生物調査や野外炊飯、水遊びを行いました」

 楽しく、有意義な活動になっているようです。
「メリットは、自然を生かしつつ活動しているこの揖保川が、家庭や地域、学校など、他の場での活動拠点にもなっていることです。また、校区を越えた子供たち同士のつながりや、講師や地域の支援者の方とのつながりも、密接になってきていて、複合的に子供たちにとっての学びになっていると思います。大人になった時に、今度は自分が地域の子供たちに学んだことなどを還元していくという、長期的で循環型の事業になればと願っています。そのために、いつまでも美しく清らかな流れの揖保川を、みんなで守っていきたい」
  
 


 <揖保川せせらぎ公園

 JR「龍野」駅下車、
   揖保川総合支所方面へ徒歩15分

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