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市民グループの活動と、舟運の歴史を訪ねて。
2007年の「近畿川ものがたり」は、奈良県を流れる竜田川からスタートです。奈良県生駒市を源流に、ここ斑鳩町で大和川に合流する竜田川は、川沿いに1km半近く続く紅葉の名所「奈良県立竜田公園」を有します。モミジたちは既に葉を落とし、新しい芽を秘めながら、早くも春の到来を待っているかのようです。この竜田川では、ある市民グループが活動をしています。



    川が奇麗になると、素敵なことがいっぱい。    <竜田川の地図はこちら>
 


竜田川

 竜田川を舞台に環境を考えるイベントなどに取り組んでいる「いかるがの里・自然クラブ」は、2001年に「いかるが『地球村』」として活動を始めました。代表の武田悦美さんに、静かに竜田川が流れる竜田公園でお話を伺いました。
「20年ぐらい前から環境問題に関心があり、何かしなくちゃと思っていた時、NPO法人ネットワーク『地球村』の講演会に参加し、会員になりました。地球温暖化や環境ホルモン、ごみ問題などの身近な環境問題からグローバルなお話まであって、できること始めようと呼びかける講演会でした。『地球村』は全国に約3万人の会員がいますが、当時は札幌『地球村』や沖縄『地球村』など地域の『地球村』が、それぞれの地域に合った環境問題に取り組んでいました。この講演会をきっかけに作ったいかるが『地球村』は、平成13年に6人ぐらいでスタートしましたが、今はスタッフだけで大体20人います」

 


「竜田川であそぼ!」
写真提供:いかるがの里・自然グラブ

 どんな活動からスタートしたのでしょう。
「まずは、地球温暖化や食の安全、健康などをテーマに、月1回の学習会を行いました。また、『竜田川であそぼ!』というイベントを開催し、パックテストで水質を調べる実験や、駆けっこなどをして楽しむネイチャーゲーム、杉の廃材や枯れ葉などの自然素材を使った工作なんかをしました。川に関する手作り紙芝居では、子供たちがしーんとなって一生懸命に聞いてくれました。100人ぐらい集まり、子供たちはもちろん、お父さんお母さんたちも喜んでくださいました」


「竜田川を学んで食べよう!」では
(1)野草を摘み
写真提供:いかるがの里・自然グラブ

 次の段階では、何を考えたのでしょう。
「斑鳩には、法隆寺の裏山に里山があって、奇麗な小川が流れています。その里山を使って、森と川のつながりを子供たちに伝えたいと思い、イベントを行いました。そして、去年には、全国のネットワーク『地球村』が名前を変えたのに合わせ、自然を体験しながら伝えていこうということで『いかるがの里・自然クラブ』に変え、活動内容も、遊休農地を活用する『菜の花プロジェクト』を始めました。10月に種をまき、既に間引きや土寄せも済ませ、4月に花が咲くのを待っています。法輪寺の前の畑ですので、観光と景観づくりに生かせます。6月ごろには油を搾りますが、斑鳩の名物になればなと思っています」



(2)摘んだ野草を調理して食べた
写真提供:いかるがの里・自然グラブ

 竜田川基金を設立したとのこと。
「竜田川の水質を良くしたいという思いから設立しました。今は竜田川に合った水質浄化方法を探っている状態で、炭素繊維や納豆を使った方法など、情報を集めている段階です。川が奇麗になりますと、すごく素敵なことがたくさんあると思うんです。お魚が取れて、横で焼いて食べることができます。泳げますし、キャンプなど憩いの場所にも出来ます。みんなが楽しむためにも、みんなで川を奇麗にしていきたいなと思います」