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流域全体での取り組みを模索する、猪名川の人々。
兵庫県猪名川町。目前に流れる猪名川は、ここ猪名川町の大野山を源流に、大阪府と兵庫県の境を流れながら都市化が進んでいる阪神地域に出て神崎川に合流、大阪湾へと注いでいます。中下流は典型的な都市河川で、昭和40年代から水質が悪化したため、昭和44年に「水質汚濁対策連絡協議会」を設置して取り組んだところ、昭和50年を境に水質が大幅に改善されました。


   清流復活への基本計画。         <猪名川の地図はこちら>
 

猪名川上流

 猪名川沿いに建つ「猪名川町立ふるさと館」前の芝生広場。目前の猪名川の底には平たい岩が敷きつめられ、入っていきたくなる雰囲気です。猪名川町企画部企画政策課の真田保典さんに、来月発表される「清流猪名川を取り戻そう町民運動基本計画」についてお伺いしました。
「猪名川の源流の町として受け継いできた自然ですが、川の環境が少しずつ変わり、今では川に入って遊ぶ姿も見られず、ごみもあふれているため、少しでも改善しようと平成15年に『清流猪名川を取り戻そう町民運動基本構想』をまとめました。今回は、さらにその取り組みを具体化させ、時期を明らかにした『基本計画』を発表します」

清流猪名川を取り戻そう町民運動での清掃活動
写真提供:猪名川町広報コミュニティ課
 どんな計画なのでしょう。
「全体として5年間を予定しており、短中長期の3タイプに分けて取り組みます。短期計画は、平成17〜18年度の2年間ですぐに実行できることを行います。例えば、子供たちが猪名川を素材にした環境教育を進めるための学習プログラムを作る、月2回職員が町内の地域を回って不法投棄のごみ収拾や草刈りなどする、といった取り組みです。中期計画は平成19〜21年度までのおおむね3年間で行い、猪名川で楽しんでいただける場を造ろうと、運動の範囲を川に限定せず、森林や農地へも広げていきます。ホタル保護の条例なども考えています。長期計画はこの5年で実施できないものや、準備期間を経て5年後にできるものを意味します。猪名川流域全体へ運動を広げていく足がかりにしたいと考えております」



猪名川町阿古谷地区で乱舞するホタル
写真提供:猪名川町広報コミュニティ課

  同じ来月に「第14回全国川サミットin猪名川」が開催されます。一級河川名がそのまま名前になっている市区町村が集まる催しのようです。
「今回は全国から猪名川町を含めて10団体が参加します。8月5〜7日に実施し、8月5日には「一庫(ひととくら)ダム」という都市型ダムの見学ツアーや、ふるさと館周辺でのカヌー体験、水質・水生生物学習会、アユのつかみ取りをする川遊び体験などを予定しています。6日は猪名川流域の小学校4校による研究発表などに続き、作家のC・W・ニコルさんの基調講演とニコルさんを含めたメンバーでの『清流とともに暮らすには』をテーマにしたパネルディスカッションが行われます。7日は記念碑の除幕式や、毎年猪名川町で行っている『ラブ・リバーINAGAWA』というイベントがあります」