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   九頭竜川と鳴鹿の堰が分かる館。
 

鳴鹿大堰

 次に「わくわくRiver CAN 九頭竜川資料館」について、ドラゴンリバー交流会のメンバーで館長の加藤哲郎(てつお)さんに伺いました。
「ここは平成14年4月27日にオープンしました。私たちは、川と人とのかかわりについて楽しく学べる資料館、鳴鹿大堰について分かりやすく展示してある資料館、ライブショー、イベント、新しい企画展示によって楽しんでいただける資料館、この三つを心がけながら資料館をつくっております」

アラレガコ

 展示室は4ゾーンに分かれ、「九頭竜川の自然ゾーン」には水槽が二つあります。「角形の水槽には九頭竜川の中流域の淡水魚が約17種類、丸形の水槽にはアラレガコという魚がおります。正式名称をカマキリといい、エラのところに針があり、それで魚を取って食べます。アラレが降るころ、腹を上に向けアラレに打たせながら海に下って卵を産むといわれており、そこから福井県ではアラレガコと名前がついたようです」

  木とむしろで出来た大きな模型があるのは「鳴鹿大堰ゾーン」です。
「これは『越中三叉(さんさ)』で、地元の方は『三叉(さんまた)』と呼びます。松の丸太を三角すいの形に組み合わせ、その前に粗朶(そだ)をいわえ、さらにむしろを当てています。後ろ側に玉石を乗せてこれを川に沈め、流れてくる水をせき止めて用水の方へ流すという仕組みです。昭和29年ぐらいまで使われましたが、30年には可動式で大変効率のいい『鳴鹿堰堤』が造られました」
 

越中三叉
 その鳴鹿堰堤に代わって、資料館の前に鳴鹿大堰が造られました。
「40年あまりたって、鳴鹿堰堤自体が老朽化し、可動するゲートを受ける川底の固定部に土砂がたい積してきました。そうなるとゲートがうまく閉まらなかったり、洪水時の水がうまくはき出せなかったりするため、下流のここに新しく鳴鹿大堰を建設しました」

 気になるのは「鳴鹿」の由来です。
「福井平野は平安時代、奈良・興福寺の荘園でした。春日社の神官たちがこの辺りに引き稲を作りたいと考えていたところ、ある夜、神のお告げで九頭竜川の上流をたどっていくと一頭の鹿が現れ、後を追いかけると川の中ほどで三声鳴いた。これが『鳴鹿』の由来とされています。鹿は左右に移動して方向を示し、本荘の春日社あたりで姿を消したそうです。鹿がたどった通りに水を引き、鳴いた場所に堰を造りましたが、それが今もある『十郷用水』の用水路になり、鳴鹿の堰になったといわれています」
 


  わくわくRiver CAN 九頭竜川資料館
 
 ■開館時間/9:00〜16:30 *入館は16:00 まで
 ■休館日/水曜日、年末年始
 ■入館料/無料
 ■TEL /0776-63-7125


ドラゴンリバー交流会の活動の話を教えていただき、もっと詳しいお話を聞いてみたくなりました。そして、実際に川に入り、九頭竜川の姿を観察してみたいという気にもなりました。