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近畿の大動脈の上流で、遊び、守る人たち。
滋賀県大津市、琵琶湖から流れ出る唯一の川である瀬田川。この瀬田川の水は淀川となり、近畿の大勢の人々の生活を支えていますが、この地域の皆さんは、そうした下流の人々のことも考えて、昔から水や川を大切にしてきました。今回はこの地域の皆さんへの感謝の意を込めてお送りします。


   レトロな外輪船、復活。            <瀬田川の地図はこちら>
 

瀬田川リバークルーズの一番丸

 石山寺のすぐ近くの瀬田川には、石山寺港があります。まずは、この石山寺港に発着する船の話題を「瀬田川流域観光連盟瀬田川リバークルーズ委員会」委員長で、「NPO法人石山名月の会」事務局長の和田泰始(ひろし)さんにお伺いします。瀬田川リバークルーズは、どんなコースを回るのでしょうか。
「ここ石山寺港を出発し、川上の瀬田唐橋港まで上り、今度は南郷アクア琵琶港へと下りまして、また石山寺港に戻ってきます。1周7kmぐらいのコースを1時間弱でたどります」


一番丸デッキから見る瀬田の唐橋

 どんな船なのでしょう。
「『一番丸』という外輪船ですが、外輪はただの飾りです。でも、レトロ調で可愛いという評判の船です。1階がサロン風、2階がオープンデッキです。1869年に出来た琵琶湖初の蒸気船が一番丸で、これを8年ほど前に堅田の造船所が造りました。長さ約19m、重さ40トン。定員は100人です」

 瀬田川リバークルーズは、去年始まったとのこと。
「昔、琵琶湖汽船が近江八景を巡る航路で運航していましたが、8年ほど前に休航になりました。地元としては、もう1回川に船が浮かぶ景色をと要望しておりまたが、去年、NPO法人石山名月の会が、瀬田川を生かしてこの辺を活性化したいと大津市に相談したところ、タイミングよく、所有者が一番丸をどこかで就航させたがっているという情報が行政に入っていました。そこで、秋から実験的に就航してみることになり、名月の会が、瀬田、石山、南郷の三つの観光協会と一緒に実験的に運航をしました」


一番丸から見る石山寺
 反応はどうだったのでしょうか。
「9月〜11月の土日を中心に、約30日間運航しました。始めた当初の9月下旬には、1日30〜40人ぐらいの乗降でしたが、紅葉の名所でもあり、秋が深まった11月には定員の100人ぎりぎりまで乗るようになりました。お客さんからは、同じところに住んでいるのに、川の上をゆっくり進む船の上からの景色は、普段とちょっと違って良かったというようなお言葉をいただきました。天気のいい日にはオープンデッキにサンドイッチやジュースを持ち込み、オープンカフェのように使っていただいております」

 船を見ると、スピードはゆっくりです。
「川なので速度制限があり、大体6ノット、時速10km未満です。歩く速度よりも少し早いぐらいで景色が移り変わります。また4月1日から土日に営業していて、ゴールデンウィーククルーズとして4月29日から5月8日まで毎日運航。その後、再び土日の通常運航になり、夏休み期間中は火曜日と水曜日だけ運休です。9月は下旬まで休んだ後、秋の運航を始めます。何周しても1000円で、1回だけ途中下船できます」


一番丸 1階


 船が帰ってきました。レトロな可愛い感じです。
「明治維新のころのカラーをモチーフにしております。船上で手を振ると、歩いてはる人が手を振り返す。言葉はないけどコミュニケーションが取れるような船です」

 
  瀬田川リバークルーズ
 ■TEL /077-537-1105
   (大津市石山寺観光案内所)