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防災と観光で再生を目指す、淀川の舟運。
大川を堂島川と土佐堀川に分ける中之島公園のバラ園に仮設された舟屋と桟橋。今ここは「中之島ローズポート」という期間限定の港になり、水辺のにぎわいづくりの社会実験が行われています。この時期、大川や淀川では楽しいイベントがいっぱい。とくに、大阪市の「水の都大阪 秋の舟運まつり」と「蘇れ!淀川の舟運」は注目です。「近畿川ものがたり」としては、もう待ちきれません。


  枚方から、寝屋川から、天満へ。    <大川の地図はこちら>
 


中之島ローズポート
上が堂島川、下が土佐堀川

 大川の流れと南天満公園が見える眺めのいいオフィス。まずは、大川周辺で開催される「水の都大阪 秋の舟運まつり」について、大阪21世紀協会水都再生部の小山雅司さんにお伺いしました。
「大阪はかつて、川や堀川を活用して『天下の台所』として栄えてきました。水の都大阪の歴史を皆さんに知ってもらい、川や町への愛着心と水都再生への機運を高めてもらうため、当時の舟運と市場のにぎわいを再現するのがこのイベントです」


 


2004年 秋の舟運まつり
写真提供:大阪21世紀協会

 始まったきっかけは何でしょうか。
「『水の都大阪再生事業』は2001年に政府の都市再生プロジェクトに決定され、現在、行政や経済界を含めたオール大阪で取り組んでいますが、大阪府や大阪市、経済界や大阪21世紀協会などで構成する『花と緑・光と水の懇話会』において提案された事業の具体化として、イベントを実施しています。2003年3月の『世界水フォーラム』開催を機に、海開きや山開きと同様に水の都大阪の“川開き”をしようと、『2004大阪川開き・SUITOオープンフェスタ』を2004年の春分の日に開催。その後、秋の舟運まつりが行われて、今年で2回目となります」


2004年に登場した田舟
写真提供:大阪21世紀協会

 舟運まつりでは、舟運再現パレードが行われます。
「淀川舟運のターミナル的役割を果してきた八軒家浜まで、かつての活気さながらにパレードします。一つは、京都〜大阪を結んだ淀川コースで、枚方の船着場を出発し、毛馬の閘門や大阪アメニティパーク前を通って天満橋近くの八軒家浜まで下ります。当時の『三十石船』に見立てた船と枚方宿の『くわらんか舟』に見立てた船が、掛け合いをしながら一緒に下ってきます。もう一つは、かつて河内の野菜を大阪に運び、『野崎まいり』でもにぎわった寝屋川コースで、寝屋川市駅前の親水護岸から八軒家浜まで下ります。枚方からのコースはエンジン付きの船で下るのに対し、こちらは『Eボート』という10人乗りの手こぎボートで、全員がオールをこぎながら下ります。ただし、時間がかかるため途中からはエンジン付きボートで引っ張ります」


この川には船がよく似合う
写真提供:大阪21世紀協会

  南天満公園と八軒家浜では、イベントが行われます。
「南天満公園には『天満青物市跡』があるため、そのにぎわいを再現しようと、野菜の販売などを行います。また、川や船にまつわる昔の写真パネル展示、親子で楽しめる自然をテーマにした工作教室、南京玉すだれや皿回しなどのパフォーマンスなどがあります。さらに、天満橋北詰下流側の仮設桟橋に水上ステージを設けて、楽しいショーなどを実施します。一方、八軒家浜では、アジアンフードを中心とした飲食店が10店ほど出る『ワールドフードマーケット』を開催します」

*「水の都大阪 秋の舟運まつり」は10月29日〜30日に開催されました。