<草津川の地図はこちら>
みんなが集まる川にしたい。
琵琶湖から1キロほど上流の草津市御倉地区。
同じ新しい草津川でも、ステッププールのところは
草も生えていなかったが、ここには豊かな水面と緑がある。
何十年も、いや、もっと前から流れている川のようだ。
「琵琶湖ネット草津」の3人の会員に伺った。
まずは、横山康二さん。
「『琵琶湖ネット草津』は、地域の方々、
住民の方々に川に親しんでほしいということで
立ち上げました。ボランティア団体、地域の自治会など、
約19団体で構成された、1万7千人くらいの組織です。
今は、川にどう関わるべきか、なにができるか、
試行錯誤している段階です」
続いて、山田学区自治連合会会長の馬場美二さん。
「川を守ることへの関わりのきっかけとして、
個人オーナーの形で桜を植えています。
山田学区で5本、木川町で10本。
私も個人的に夫婦で1本ずつ植えて、
木に自分の名札を付けています。植えてから、
4〜5回見に来ました。花は咲いたか、
葉っぱは出たか、という具合に。
そういうふうに関わりを設けて、
それを管理するために年に何回か来れば、
草引きのひとつもするし、ごみがあれば拾って
帰ろうということになると思っております」
ごみのないきれいな川。緑いっぱいの川。野鳥が来て、
魚釣りが楽しめ、ベンチで憩え、 ミニマラソンコースになり、
水泳やレガッタもできる。欲張りな川。
「そういう川になれば、皆さんすぐ集まって
くれるかなあと。『来い、草を刈れ』では通じません。
人を呼ぶ川になってほしいなあと思います」
3人目は馬場芳江さんだ。
「嫁いで来た時、『お前が60、70になったとき、
いい川やなと思える川になるかね』、
『お前の老後は、いい川と風景と安らぎを
得られるんじゃなかろうか』と、
叔父が言っていましたが、工事が始まって20年たち、
少しずつ顔が見えて来た感じです」
上流域はまだ工事中だが、 この辺はすっかり素敵な“顔”だ。
「私は、琵琶湖ネット草津に参画している
『災害ボランティアネットワーク』に所属しています。
神戸の震災がって、私たちにできることはなかろうかと
始めた災害ボランティアです。
『災害』と川は関係があるので、
横山事務局長の勧めで琵琶湖ネット草津に参画しました。
地域の方と共に考える場を作っていければいいと
思っています。子供たちには、新しい草津川の流れと
共に育って欲しいものです。大人が遊べる川は、
子ども遊んでくれますよね。 大人が常に出かけて行って、
その後をついていく子供たちに、
草津川への親しみを少しずつ持って
もらいたいと思っています」

新しい草津川。たった10キロだが、表情が豊かだ。
旧草津川の雑草を見て、ノスタルジックな気分にもなった。
古い映画でも見るような旧草津川と大変美しい新草津川の光景は、
10年後にどう変貌しているのだろう。
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水も緑も豊かな草津川河口付近

左から、馬場美二さん、横山康二さん、馬場芳江さん

水が夕陽に映えて
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