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日吉ダムの地図はこちらをご覧ください。

  

第二章 

地域に開かれた、近代的ダム。

だいぶ下ってきた。中流より少し上流に「日吉ダム」がある。
平成5年に「地域に開かれたダム」の指定を受け、
日本で2番目に多くの人が訪れるダムだという。
「日吉ダム」は、新しい里づくりを基本理念に、
風土と自然を基盤とした、健康で文化的な街づくりを
目指している。普通、ダムは人を寄せつけないような
雰囲気があるが、ここは何度でも来たくなるような
近代的なダムだ。

今日はダム湖でEボートを体験したが、
ダムで勝手に遊んでいいのか。そんな疑問を、
水資源開発公団日吉ダム管理所所長の杉田仁一さんに聞いてみた。
 「貯水池は、河川法では『川』なんですよ。
 公有水面といって、自由使用が大原則ですから、
 使っていただくのは自由です。
 ここは地域に開かれたダムとして国からも指定を
 受けておりまして、ダム並びに貯水池、周辺を大いに
 利用していただこうということで開放しています」
貸しボートもあるようだ。
 「エンジン付きボートは禁止なので、手漕ぎや電動のボートで、
 皆さん魚釣りをされています。
 ブラックバス釣りですね。コイやフナもいますが、
 今は全国的にバス釣りが盛んですしね。大勢の方が来ています」
結構、水深もあるようだが、危険はないのだろうか。
 「釣りボートはライフジャケット着用が条件です。
  落ちても水が冷たくない限り安全ですが、
 ライフジャケットがないと危険。貯水池は非常に深いですから。
 基本的には、川などで魚釣りをする場合と同じ。
 
自分の身は自分で守る、当然のことです」

自分で責任を負えば、ダムは解放区だ。
 「ただし水泳は禁止。魚釣りも場所によります。
 ダムから上流500メートルは、ダムの構造物が多く非常に危険。
 危険区域は表示しています。エンジン付きの船は、油漏れや、
 高速で走る際の波で山が削られて水が濁るという、
 水質上の問題があって禁止しています。あとは自由です。
 問題といえば、ごみのポイ捨てが多いこと。
 この地域の方々は昔から川を愛していて汚すことはないものの、
 近郊から来る方がごみを捨てるようです。
 清掃が結構、大変。職員も総出で貯水池の掃除を
 しているんですが、ごみだけはお持ち帰り願いたいですね。
 ルールを守って楽しく、
 この空間を満喫していただきたいと思います」

今回訪れた「日吉ダム」。昭和36年に計画され、
平成8年にダム本体が出来上がり、平成10年から通常の
運用が始まった。洪水を防ぎ、渇水の際に下流に
安定した水を流すと同時に、京都や大阪をはじめ、
伊丹市、尼崎市など、阪神水道企業団の水道水も供給している。

「日吉ダム」
■問い合せ/水資源開発公団 日吉ダム管理所
京都府船井郡日吉町字中小字神子ケ谷68番地
TEL.0771-72-0171

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取材を終えて   
  今日は、桂川の起点から、ここ日吉ダムまでずっと下ってきた。
  いろいろな人が乗っていたEボートはとても楽しかったし、
  周囲の緑が本当にきれいだった。藤の花もいっぱいあった。

 

日吉ダムでできたダム湖
日吉ダムでできたダム湖円形の橋が珍しい
円形の橋が珍しい

水資源開発公団日吉ダム管理所所長の杉田仁一さん
水資源開発公団日吉ダム管理所所長の杉田仁一さん


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