誰もが参加できる国際会議。
今回は、一昨年に「NPO法人世界水フォーラム市民ネットワーク」
を立ち上げ、「第3回世界水フォーラム」では事務次長を務める、
神田浩史さんに伺った。
「今は、面白い会議になるという期待と、
その結果への不安がないまぜになった気持ちです。
第3回世界水フォーラムは非常にユニークな国際会議で、
従来と違う点は、誰でも自由に参加できること。
こういうのは日本で初めてと言ってもいいぐらいでしょう。
会議を作り上げるプロセスにも、参加できます」
この会議は、行政や政府主導ではないようだ。
「今回は、行政、政府、企業、学者、NGO、
そして一市民でも会議を作れます。
350近い分科会の数は空前で、さまざまな方々が分科会を
主催するなか、私たちも三つの分科会を主催します」
NGOや一般の方々が主催する会議もあるわけだ。
「半分以上の数がそうだと思います。
参加者は、プログラムを見て、その日に行われている
どの会議にも出席できる。政府関係の会議でも企業の会議でも、
一般の人間が入れる。私たちNGOの会議もオープンです。
水の問題は誰にでも関わる問題なので、さまざまな人が参加し、
さまざまな解決策が出てくることで、
将来の展望が開けてくると思います」
私たち一般の者でも取っかかりやすいものは、あるのだろうか。
「例えば、子どもの会議や若者主体の会議は分かりやすい
かもしれません。会議場以外でも、水フェア『水のえん』が
大津、京都、大阪で開かれ、お祭りの中でいろんな展示が
行われますし、京都国際会館の参加者センターでも、
音楽やエンターテインメント、活動報告などがあります」
他にも特徴はあるんだろうか。
「とにかくオープンであること。閣僚級会議も登録
したら入れます。発言権はありませんが、臨場感のある
議論を聴くことができます。また、日本語で会議に参加
できることも特徴です。水フォーラムは3年に一度開催
なので、今度日本に来るのは何十年も先です。
今回はすべて日本語で聞け、発言できます。
世界の水問題を知るまたとない機会です」
自分たちの飲み水である琵琶湖や淀川の話もたくさん出るはずだ。
「そういう身近な水問題が、世界の水問題とどうつながって
いるのか、その問題を解決するために一人一人に何が
できるのかを考え、今回の特徴である『議論から実践へ』
という面を発揮して、少しでも実践や行動が生まれてきたら、
よりよい解決に向かうと思います」
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主会場となる国立京都国際会館
神田浩史さん
盛り上がる京都の街
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