3年に一度の世界水フォーラムが、3月16日から23日まで、
滋賀、京都、大阪の琵琶湖淀川水系流域で開催される。
テーマは「水と平和」「水と食料・環境」など38、分科会はおよそ350で、
海外からの参加登録も3000人を超えている。

 

 


誰もが参加できる国際会議。

今回は、一昨年に「NPO法人世界水フォーラム市民ネットワーク」
を立ち上げ、「第3回世界水フォーラム」では事務次長を務める、
神田浩史さんに伺った。
 「今は、面白い会議になるという期待と、
 その結果への不安がないまぜになった気持ちです。
 第3回世界水フォーラムは非常にユニークな国際会議で、
 従来と違う点は、誰でも自由に参加できること。
 こういうのは日本で初めてと言ってもいいぐらいでしょう。
 会議を作り上げるプロセスにも、参加できます」

この会議は、行政や政府主導ではないようだ。
 「今回は、行政、政府、企業、学者、NGO、
 そして一市民でも会議を作れます。
 350近い分科会の数は空前で、さまざまな方々が分科会を
 主催するなか、私たちも三つの分科会を主催します」
 
NGOや一般の方々が主催する会議もあるわけだ。
 「半分以上の数がそうだと思います。
 参加者は、プログラムを見て、その日に行われている
 どの会議にも出席できる。政府関係の会議でも企業の会議でも、
 一般の人間が入れる。私たちNGOの会議もオープンです。
 水の問題は誰にでも関わる問題なので、さまざまな人が参加し、
 さまざまな解決策が出てくることで、
 将来の展望が開けてくると思います」
 
私たち一般の者でも取っかかりやすいものは、あるのだろうか。
 「例えば、子どもの会議や若者主体の会議は分かりやすい
 かもしれません。会議場以外でも、水フェア『水のえん』が
 大津、京都、大阪で開かれ、お祭りの中でいろんな展示が
 行われますし、京都国際会館の参加者センターでも、
 音楽やエンターテインメント、活動報告などがあります」
 
他にも特徴はあるんだろうか。
 「とにかくオープンであること。閣僚級会議も登録
 したら入れます。発言権はありませんが、臨場感のある
 議論を聴くことができます。また、日本語で会議に参加
 できることも特徴です。水フォーラムは3年に一度開催
 なので、今度日本に来るのは何十年も先です。
 今回はすべて日本語で聞け、発言できます。
 世界の水問題を知るまたとない機会です」
 
自分たちの飲み水である琵琶湖や淀川の話もたくさん出るはずだ。
 「そういう身近な水問題が、世界の水問題とどうつながって
 いるのか、その問題を解決するために一人一人に何が
 できるのかを考え、今回の特徴である『議論から実践へ』
 という面を発揮して、少しでも実践や行動が生まれてきたら、
 よりよい解決に向かうと思います」


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主会場となる国立京都国際会館



神田浩史さん



盛り上がる京都の街


ラジオ大阪