加古川市にやってきた。市を挙げて本格的なボート競技を楽しむ、 「第9回加古川市民レガッタ」が行われている。
加古川は、兵庫県の真ん中、朝来郡山東町の粟鹿山を源流に、瀬戸内海までおよそ96キロを流れる川。
内陸部では、手のひらを広げたように、東条川、篠山川、杉原川などの支流を持つ。
流域面積は1730平方キロで、兵庫県の川では最も大きい。

 

 

       <加古川の地図はこちら>


参加者もスタッフも、みんなで楽しむ大会。


加古川大堰から2キロほど上流。河川敷から階段状になっている下が、
ボートの発着場だ。ボートはここから300mほど下流へ進み、
JR加古川線の鉄橋下からスタートする。

今、レースを終えて戻ってきたチームに、順位を伺った。
 「何着かよく分かりませんが、多分、最後だと思います」
こう答えたのは、コックス(舵手)を務めた女性だ。
チームは大学時代の仲間と、その奥さんとで構成されているとのこと。
 「チーム名は『翔神会』ですが、“翔びすぎ”ました。
 コースを外れて隣のレーンに飛んでしまって」
そう言ったのは、レース初参加の男性メンバーだ。
 「加古川の夏のイベントって感じでしょう。今年はぜひ出たいと思って」
別の女性メンバーも初レースだが、ジーンズにTシャツ姿だった。
 「今日、いきなり出ることになったんで、この通りの姿です。
 思ったよりスピードが速くって。いい思い出ができました」

別のチームにも伺った。7回目の株式会社ノーリツの「ツイスターズ」だ。
 「3着でした。スタートに失敗しました。1人欠場したんで、
 応援の人に出てもらった即席チームだったんで。
 難しいのは、 一斉にオールをあわせるタイミングですね。
 でも、漕いだ後に、ビールをみんなで飲んでバーベキューするのが一番です。
 今日は負けたけど、祝杯します」

肩まで水につかり、ずぶ濡れになりながら選手の世話をしている方がいる。
 「加古川青年会議所の手伝いです。日焼けするより、
 
浸かっている方がましですね」
縁の下ならぬ“川の中の力持ち”だ。
 「みんなでわいわいやるのが楽しい、それだけです。
 あまりきれいじゃないんですが、浸かってみると、
 ああ加古川におるなあと感じられます」
もう一人の加古川青年会議所のメンバーは、こうも言った。
 「手伝う側からも楽しい大会です。
 加古川に住んでてよかったと誇りを感じます」
       


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加古川市民レガッタ会場


300メートルという長いコースが自慢


クリスタルのトロフィー


青年会議所のメンバーが選手の世話を


ラジオ大阪