スタジオに集まって頂いた
受賞者の皆さん

子供から大人まで
大和川の今と未来を表現
〜大和川クリーンキャンペーン“あんな川、こんな川”〜
2007年3月3日16:30-17:30放送

2月17日に「大和川クリーンキャンペーン2006〜大和川【絵・ポスター・作文・写真】コンクール」の表彰式が行われました。これからの1時間は、先週10時30分からの放送でご紹介できなかった皆さんを中心に、スタジオでじっくりとお話を伺うことにしました。前半は、絵・ポスター・作文の部門で受賞した4人の子供たちとそのお父さん、お母さん。後半は写真の部門での成人の受賞者の方々です。

<PART 1>

22年間続いてきたキャンペーン
だからこそ意味がある

 大和川クリーンキャンペーンは、1985年のスタート以来、子供たちから、絵や作文などを募集してきました。子供たちが絵や作文を書くことで、大和川の事を勉強する。それを家庭で話すと、親も大和川を奇麗にしようという気持ちになる。その輪が広がれば、大和川は奇麗になるというわけです。22年経ち、大和川は本当に奇麗になってきました。今日集まって頂いた皆さんは、その事に貢献してきた皆さんです。

 まずは、絵の部門で大和川河川事務所長賞を受賞した小学5年生の永井ひかるさんです。タイトルは、「こんなきれいな大和川みつけたよ」。鉄橋が描かれていて、川の周りは緑が豊かですね。本当に奇麗な絵です。これは場所で言うと、どの辺りですか?
永井 JR河内堅上駅の近くです。
 永井さんは、よく絵を描くんですか?
永井 はい。幼稚園の時から大和川の絵を描いてきて、幼稚園の時に、1回選ばれてからずっと続けてます。
永井(母) 初めに賞をいただいたうれしさで毎年応募しています。そのうちに、子供も環境の事などを理解できる年齢になって、「川を奇麗にしなければいけないね」っていう意識が芽生えました。そのお陰で私も、絵を描くこと自体が目的じゃない、意識を変えるのが目的だと、分かってきました。

 続いて、ポスターの部門で近畿地方整備局長賞を受賞した小学4年生の大津吏貴君。作品のタイトルは「守ろう!!ぼくらの大和川」です。水色の部分は大和川。鳥も飛んでいますね。この鉄橋の赤い列車は?
大津 近鉄電車が通っています。
 大和川へはよく遊びに行くんですか?
大津 行きます。鬼ごっことか。テニスもしてました。
  大和川をいっぱい見てきて、どんな事を感じますか?
大津 前よりは、奇麗になっています。
大津(父) 地域も含めて、学校も積極的に水質調査とかに取り組んでますし、自然とか環境を守っていくという心が、子供も大人も共通のテーマになっていくことはいいことだなと思います。


「大和川って泳げるん?」妹が聞いた。/「アホか!あんなきたない川、はいれるわけないやろ!」とお母さんが言った。(中略)ある日、私はふと、新聞を見た。その記事を見て、私はびっくりした。/「大和川、ワースト1位ふたたび」/(中略)大和川の勉強を、学校でする事になった。(中略)「ああ、大和川ってれきしにうずまいているんだなあ」と感じた。/大和川に社会見学としてはいることになった。私はどきどきした。だってあのきたない川にはいるんだもの。(中略)でも私が一番最初に思ったこと。/「あっけっこうきれいじゃん!」/たったそれだけの事。でも大切なこと。/私たちががんばれば、妹のゆめだけじゃなく、みんなのゆめ、「大和川で泳ぎたい」ってゆめも、かなうかもしれない。(作文より一部を抜粋)

 次は、作文の部で大和川クリーンキャンペーン審査委員長賞を受賞した小学4年生の橋口絵里香さん。タイトルは「れきしにうずまく大和川」です。受賞したと聞いた時、クラスのお友達の反応はどうでしたか?
橋口 「すご過ぎるー」とかって、言われました。
  実際に大和川に入って、見る目は変わりましたか?
橋口 これからちゃんと奇麗にしていかなあかんなとか、そういうことを思いました。
  お父様にとって、大和川のイメージというと?
橋口(父) 30年ぐらい前が一番汚かったんちゃうんかな。今は子供が川の側まで行って、魚を見てるんです。僕が小さい頃はおらんかったような気がします。

七月二十六日にリバーウォーッチング〜川の生き物調査へ行きました。(中略)まず、先生の注意や説明を聞きました。(中略)石のうらをめくり、その下のすなをすくってみると生き物がいるということでした。それから川に入りました。(中略)先生の話によると、今は、少しよごれた水から、よごれた水に住める生き物が多いそうです。しかし、昭和のころ今から四十年前は大変よごれた水に住める生き物の方がほとんどだったそうです。(中略)わたしは、なるべく食べ残さないようにしています。また、わたしのお母さんは、ポイ捨てはもちろんのこと、油をそのまま流さないことや、食べる分量を考えて作るなどのことに気をつけているそうです。これからも、みんなが川をきれいにするよう、どりょくしたらいいと思います。(作文より一部を抜粋)

 もうお一人、作文の部門で大和川河川事務所長賞を受賞した、小学4年生の守屋有佳里さんです。この作文を書くのに、どのくらい時間はかかりましたか?
守屋 3日くらいかけて書きました。題名を最後まで考えていたら、弟が「大和川をどんな風にしたいか書いたらいいんちゃう?」と言ってくれました。
 受賞の報告をした時は、弟さんも喜んでた?
守屋 はい。「すげーな」って言ってた。
 作文に出てくる「リバーウォッチング」のイベントは、どの辺りで行われたのですか?
守屋(母) 大和高田市の太田川という大和川の支流になる川でした。谷幸三先生が、子供達に楽しく、生き生きと教えて下さいました。子供が川に入ってる姿を見て、私もたまらずにジーンズの裾をたくし上げて一緒に入りました。とても気持ちよかったです。川を奇麗にしないといけないという気持ちも高まりました。

 4人の受賞者の皆さんは、奈良県と大阪府の方が2組ずつ。それぞれ大和川の上流の奈良代表、下流側の大阪代表としてご家族に意見を伺いました。「いろんな小さい源流が集まって、最後に大きい大和川になる。1個あかんかったら、全部だめ。リレーのように、小さいバトンを大切に」という声がありました。


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