私にとっての愛すべき大和川
〜番組リスナーと語る〜
2006年10月14・21日放送

<後半>


ラジオ大阪Bスタジオにて

輪を広げることで
小さな力も大きな力になる

 大和川を汚さないよう、皆さんが心掛けている事は?
山下 大和川といっても広いからね。一つの地域だけじゃなく、もっと輪を広げたらいいと思います。
仲野 富雄川の堤防が車道で、さらに私の家側は幅1mほどの歩道になってます。その土手のフェンスがある所に、3年前からコスモスを植え始めたんです。
綱島 私は主婦ですので、大量の油を流さない。アクリルタワシを作って使い、排水を減らしていく。洗濯もまとめてして、1回に使う洗剤の量をできるだけ減らすなど、主婦としてできることをしています。

 こうした個人の努力って、大事なことですよね。
元永 本当に大事ですね。実は、私もアクリルたわしを毎日使っています。大和川に来て、私の生活も変わりました。自分のライフスタイルを少しずつ大和川に優しいライフスタイルに変えていけたらと。山下さんが「輪を広げる」とおっしゃったように、皆さんの努力も輪を広げていけば、必ず大きな力になります。仲野さんのように、自分の家の前にコスモスを植えて、大和川のいいところを見てもらえば、また輪が広がる。輪が広がれば、またいいことしようと思う。そうした良い循環になればいいなと思います。

 ところで、皆さんがこの番組を聞くようになったきっかけ、番組への感想などを教えてください。
山下 半年ぐらい前から、ええのやってるなと聞き始めました。大和川でも、上流の事などは知らなかったので、そうした知識も入ったと思います。
仲野 番組を聞くようになってから、家の前を流れる川を見て、大和川にも興味を持つようになりました。

 

 不法投棄をいかに解決するか。
それは、「あきらめないこと」

 大和川について質問、要望がありましたらどうぞ。
仲野 車道から下りた川の辺りがもう少し奇麗なら散歩もできるんですが、今は、私の背より高いような草が生えていて、富雄川そのものに全然近付けない。階段でも造って頂いたら、河川敷という形で川に親しめるんじゃないかと思います。
元永 皆さんの要望を聞きながら、奈良県さんが多分、順番に仕事をされているんだと思います。草刈りについては、切ってほしいという声と、自然のままに残してほしいという声の二通りがあります。そこを注意しなければいけないと思いますね。
綱島 私は大阪市に住んでますが、10月から粗大ごみを捨てるのが有料化されます。それによって、川での不法投棄を一番心配してるんですけど。
元永 意図的にごみを捨てに来る。これは、本当に腹立たしい。そうしたごみを我々は管理していますが、放っておくとまたごみが集まるので、処理費まで払って処分しないといけない。ですから、皆さんの関心を集めて捨てにくい環境をつくる。これは大事な話です。そして、あきらめないことです。だって、昔も今も大和川は一つも悪いことしてませんから。

  最後に、大和川が奇麗になるために、どうしたらいいか、こうしてほしいという意見があればお願いします。
仲野 雨が降った時、土手にあるごみがすごい勢いで川にいっぱい流れてきます。だから、車からのポイ捨て、不法投棄など、絶対にしないでほしいです。
綱島 子育ては絶対に大和川でされたほうがいいと思います。川へ連れていって、親子の触れ合いをしたり、子供たちの遊ぶ姿を見て、親も「来てよかったな」と心が温かくなったり。そんな川だと思います。
山下 不法投棄をさせない環境をつくるために、川沿いの何mかおきに灯りを設置するのもいいかと。
元永 水質や水量の問題、それから地すべりや洪水がしょっちゅう起きること。付け替えで、天井川になってること。これほどハンディキャップを背負った川は他にありません。ですから、この大和川が蘇れば、日本の川の目標、勇気付けになる。日本の川を愛している人たちのためにも、何としてでもこの大和川をみんなが泳いでいた頃の姿で復活させたいです。


福島有紀

 元永大和川河川事務所長を交えて、番組リスナーの皆さんに大和川について語り合って頂いた模様を2週に渡ってお届けしました。いつも番組を聞いてくださっている皆さんの生の声を聞くことができて、大変勉強になりました。そして、皆さんの大和川に対する気持ちがよーく伝わってきました。

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