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毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知ってほしい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2008年3月1(土)放送
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映像を通じた“場づくり”で
“知る”こと、“表現する”ことを伝えて
〜NPO法人『remo(レモ)』〜

今回は、NPO法人『remo』をご紹介します。“remo”とは、“record, expression and medium organization”の頭文字をとったもので、日本語で言うと“記録と表現とメディアのための組織”です。メディアには、記録することや表現することがつきものですが、最近では個人を発信源とする表現が増えてきています。理事の甲斐賢治(かい けんじ)さんと『AHA!(アハ)』という事業を担当している松本篤(まつもと あつし)さんにお話を伺います。

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●映像メディアを通じて

私たちはメディアに関する仕事をしています。メディアと言っても、映画やテレビ、インターネットなどいろいろなものがありますが、『remo』では映像を重点的に扱っています。


●『remo』の活動とは

『remo』の活動には、映像を通じて何かを“知る”、“表現する”、“場づくり”という三つのキーワードがあります。“知る”では、映像を見て何かを知ることを含め、自分でカメラを使って知る機会を持ってもらいたいと思っています。“表現する”では、誰もが、ペンで文字や絵を書くようにカメラを使い、映像で表現をしてほしいと思っています。また、“場づくり”では、映像を介して集まった人々が横のつながりで話ができるような機会を作りたいと考えています。


●映像作品を知ってもらおう

1990年代以降、コンピューターやインターネットが普及して、高画質の映像が撮影できるミニDV(デジタルビデオ)も安く手に入るようになりました。その結果、主に“現代美術”と呼ばれる分野に映像作品がたくさん入ってきました。ところが、そういった映像作品は、日本ではなかなか見る機会がなくて、美術館で映像作品を買うこと自体、まだ始まったばかりです。『remo』では、そういった映像を見てもらう機会としての上映会を開催しています。映画館のような場所だけでなく、たくさんのモニターを置いてその空間を楽しんでもらう“ビデオギャラリー”のような企画もあります。


●『AHA!プロジェクト』

『AHA!プロジェクト』とは、いろいろな方が記録していた映像をアーカイブ(保管)するプロジェクトです。現在、一般の人が映像を撮り始めた最初の機械である、8ミリフィルムアーカイブに焦点を絞っています。個人的でささやかなものではありますが、撮った人たちにとっては大切な思い出であり、今となっては貴重なエピソードとなる映像もたくさんあります。今は全く使われていないので、見る機会もなかなかないのですが、家族や地域のみなさんと一緒に見たり、病院などで鑑賞会を開いたり、いろいろな使い方ができるのではないかと考え、大阪市の各区で上映会を開いています。


●映像のワークショップ『レモ・スコープ』

携帯電話で写真を撮る方は多いのですが、ビデオ(映像)を撮る人は少ないようです。「映像はプロが撮るもの」と思っている方が多いのではないでしょうか。そのハードルを「どうすれば下げられるかな」と思ってワークショップを開催しました。映画は100年以上前にできたメディアですが、できた当初の映像技術を、今のデジタルビデオカメラに当てはめて撮影してみようというものでした。固定カメラで撮影し、無音(サイレント)で、編集や加工もなし、ズームもしないなどのルールを自分たちで作りました。カメラを好きなところへ立てて、録画ボタンを押して約1分後に止める、という簡単なものですので、子どもやお年寄りでも気軽に参加でき、作品ができあがるというワークショップです。


●“場づくり”

『AHA!』では、昔の映像をみんなで見ながら、いろいろな会話があります。『レモ・スコープ』では撮ってきた映像を見せ合って感想を言い合いますので、映像での“句会”のようなものです。それが“場づくり”だと思っています。




<お問い合わせ>
NPO法人『remo』

TEL  06-6320-6443
http://www.remo.or.jp/



理事
甲斐賢治さん




松本篤さん



『キュレーションのハードコア2大阪会議』


『8ミリフィルム鑑賞会〜船場特集』
(浪花教会にて)


『8ミリフィルム鑑賞会〜阿倍野特集』
(寺西邸にて)


『8ミリフィルム鑑賞会』の出張上映
(市内の個人宅にて)



● 取材を終えて、感じたこと

メディアの世界と言うと専門的な分野を想像する人が多いと思いますが、NPO法人『remo』では、誰もが簡単に触れ、扱えるようにしているのですね。
例えば、自分の興味のあるものを撮ると物の見方や表現方法も学べますし、第三者へ向かって発表することで、映像を通じたコミュニケーションまでとれるわけです。
私もラジオで喋りながら、相手があることを常に忘れず、一方的な話にならないように気をつけなければいけないなと思いました。



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