トップページピピッと大発見!大阪の元気!過去の放送分番組へのご意見・ご感想
出演者プロフィール大阪市コミュニティ協会リンク
ピピッと大発見!
ロゴ トップページへ

毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知ってほしい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2007年12月8(土)放送
放送を聴く

さまざまな障害を受け入れて
自閉症の子どもと親の日常生活を支える
〜NPO法人『チャイルズ』〜

今回は、NPO法人『チャイルズ』をご紹介します。自閉症の子どもたちの“明日を考える”会で、親同士が情報交換などを通して支えあい、未だに世間で誤解されている部分も多い障害についての啓発活動をしている団体です。理事の加藤多美子(かとう たみこ)さんと長谷川鶴子(はせがわ つるこ)さんにお話を伺います。

★上のボタンを押して、放送を聴いてくださいね!


放送をお聴きになるには、Microsoft®Windows Media®Player が必要です。
お持ちでない方は右のバナーをクリックしてダウンロードしてください。※Internet Explorer 5.0以上推奨


●自閉症とは

自閉症は、生まれながらにして起こる脳の機能障害で、原因は徐々に解明されてきています。成長の途中で起こるものではなく、子育てとは関係ありません。自閉症には知的障害をもっている方、知的障害はなくても高機能自閉症やアスペルガー症候群などの方もおられ、百人百様です。


●さまざまな“障害”

自閉症には、大きく分けて“社会性の障害”、“コミュニケーションの障害”、“想像力の欠如による障害”の三つの症状があります。周りの状況が分からず、集団行動が難しいようです。お母さんや保育士さんの話を聞けなくて、ただひたすら自分の興味を持ったところに行ってしまったりします。また、耳で聞いて判断することや理解することが難しいので、会話としてのやりとりが成立しないという特徴もあります。そのほか味覚、聴覚、視覚など感覚的に敏感な部分がある一方、ものすごく鈍感なところもあります。例えば、聴覚過敏のある子どもの場合、町で人の多い所へ出てしまったら、耳塞ぎをするなどして、パニックを起こしてしまうことがあります。


●親の悩み

自分の子どもが「障害をもっている」ということを認識できない親も少なくありません。最初は、それが現実だと受け入れられないのです。その後、受け入れるようになってからは「私は親として、この子にどう接してあげたらいいのだろう?何ができるだろう?」と悩んでしまいます。そんな方には、「そういう悩みを抱えているのはあなただけじゃない。1人じゃないのですよ。症状もみんなそれぞれ違いますよ」と話しています。


●『チャイルズ』の活動

是澤(これさわ)ゆかり代表が、知的障害児通園施設で知り合った自閉症児の親御さんに声を掛けて『親の会』をつくり、自宅で勉強会を始めたのが活動のきっかけです。メンバーが増えたので、港区民センターを借りるようになり、現在は65人が参加しています。自閉症だけでなく、いろいろな障害を持った子どもの親御さんも交えての勉強会や、年3回外部の先生を呼んで講演会をしています。会員が集まる機会は月1回ですが、それ以外の時にはメーリングリストで情報交換を行ったり、交流を深めたりしています。


●“日常生活”を教えるということ

自閉症の子どもは、耳で情報を聞き取るより目で見るほうが得意です。そこで、絵カードや写真を使って視覚的に訴えて“視覚支援”をする方法を育児支援や子育て支援という観点から学んでいますし、そういった情報を提供しています。例えば、日常生活において「お風呂、トイレ」と言って分からなくても、お風呂とトイレの写真を見せたら分かるのです。


●子どもたちの好きなイベント

なぜか鉄道が好きな子どもが多いので、特急『ラピート』に乗って関西空港に行って飛行機を見て、特急『はるか』で帰ってくるといった少し贅沢な小旅行も楽しんでいます。また、料理が好きな子どもがいれば料理教室を開きます。そういった子どもたちが楽しめるイベントも行っています。


●町全体がやさしくなれるように

大阪24区それぞれにある『親の会』を育てて、いろいろな人に幅広く活動してもらえたらと思っています。また、大きな目標ですが、障害のあるなしに関わらず、困っている人がいたら、やさしい姿勢を一人一人が持てるようにして、会だけでなく町全体がやさしくなっていくような活動をしたいと思っています。NPO法人『チャイルズ』の会員には、どなたでもなることができます。入会金1000円、会費月1000円です。賛助会員(入会金なし、会費月500 円)とボランティアも募集しています。




<お問い合わせ>
NPO法人『チャイルズ』
TEL 06-6886-1200



理事
加藤多美子さん




理事
長谷川鶴子さん



パワーポイントを使って勉強会


鉄道好きの子どもたちと


ボール遊びをする子どもたち




● 取材を終えて、感じたこと

自閉症は、生まれながらの脳の機能障害なのですね。今まで、生活環境の中から生まれるものだと思っていました。
『チャイルズ』を立ち上げた是澤さんのお子さんも自閉症。今のようにインターネットが普及していない時代に、とにかく情報が欲しいとたくさんの専門書を読まれたそうです。多くの人たちに価値ある情報を伝えたいと今日も走り回っておられます。




ページトップへ

copyright(c)2005 OSAKA BROADCASTING CORPORATION