●阿倍野区の魅力
阿倍野区というと、南大阪の玄関口・近鉄の大阪阿部野橋駅や近鉄百貨店を思い浮かべますが、そこから南へ下れば、商店街があり昔ながらの町もあります。ノスタルジックな路面電車も、現役で走っています。あの電車が走る音を聞くだけでも、阿倍野区の良さがわかる気がします。
●阿倍野区民センター
阿倍野区民センターは、地下鉄・阿倍野駅の近くのあべのベルタから道路を挟んで南側にあり、大・小二つのホール、三つの集会室、二つのスタジオ、調理実習室、アトリエ兼工作室、和室などを備えています。小ホールの音響は素晴らしいと好評で、リピーターも多く、特にピアノの演奏会には定評があります。『阿倍野区コミュニティ協会』ではクラシック音楽に力を入れていますが、大ホールでは、さまざまなジャンルの音楽を、阿倍野区民だけでなく、大阪市民のみなさんにも聴いていただきたいと思っています。
●音楽をテーマに町づくり
『あべの区民コンサート』を年6回、毎回テーマを決めて開催しています。7月には、ベビーカーにお子さんを乗せて来てもらい一緒にクラシック音楽を聴く『0歳からのクラシック』を開催しました。今年で3回目を迎え、定着しつつあります。モーツァルトを聴くと胎教に良いと言われています。子どもが泣いたり、走り回ったりする心配はあるのですが、出産を経て、親と子が一緒に生でクラシック音楽を聴くという機会があれば、と企画しました。
●子どもたちのための“仕事体験事業”
子どもたちが「自分は将来何をしたいのか?」ということを考えるために、実際に体験したり話を聞いたりすることは大変良い材料になるのではないかと考え、“仕事体験事業”を行っています。8月末に開催した『阿倍野ヒューマンドキュメンタリー映画祭』では、映画監督や照明の仕事など映画制作の体験や、切符もぎりや来場者の案内などイベントスタッフの仕事も体験してもらいました。また月1回、子どもたちを集めて、学校の先生や看護師さん、街で商売をされている方などの仕事の話を聞く機会を設けています。
●子育て支援のネットワーク
阿倍野区では、子育て支援のネットワークが充実しています。『子育て支援連絡会』を運営している他、みんなが気楽に集まる場所“みなくるハウス”もあります。イベントの開催やサークルへの場所の提供、また何もない日には、どなたでも来館できる仕組みになっています。現代の井戸端ではないかと思います。
●気軽にご相談を!
『阿倍野区コミュニティ協会』には、音楽関係の催しに関するノウハウがあります。「阿倍野区民センターでコンサートをしたいけれど、経験がないから、どうしたらいいかわからない」というような人でも、気軽に相談してもらえれば、PRの仕方からイベントを成功させるまでのノウハウを、きっちりと伝授させていただきます。また、話題の講師を招いての講習会も開催しています。
●新・旧の阿倍野区めぐり
“藤原宏美の大阪知りつくし24(トゥエンティフォー)”では、各区の魅力的なスポットを実際に案内していただきます。今回は、あべの王子商店街で話題のムシパン専門店『ムッシュムシパン』と、国の登録有形文化財・寺西邸を案内していただきました。
●あべの王子商店街と『ムッシュムシパン』
人気のムシパン専門店『ムッシュムシパン』は、あべの王寺商店街の中にあるお店です。目の前で作っている様子が見えるようになっているので、臨場感があって親しみを感じます。価格は100円〜150円程度のものが多いので、大変リーズナブルです。代表の渡辺祐介(わたなべ ゆうすけ)さんにお話を伺います。
渡辺さん「今、ちょうど蒸しあがったパンが並んでいます。お目当てのムシパンができるタイミングを待って、行列ができることもあり、特にお昼時は大変人が多いです。常時、10〜15種類のムシパンを置いていますが、何も入ってないプレーンのムシパンや、小豆のムシパン、お茶のムシパンなど、あっさりしていてオーソドックスなものが人気です。日替わりメニューもあります」
藤原「お店を始めて、どれくらいになるのですか?」
渡辺さん「約2年です」
藤原「人気が高まってきた理由は何でしょう?」
渡辺さん「愛情をこめて作っていますので、伝わっているといいですね」
藤原「そうですか!わたしも買って帰ろうと思います」
●寺西邸
ここは大通りから一歩中に入っただけの場所ですが、大変静かで、心に潤いを感じます。寺西さんの奥様に、お話を伺います。
寺西さん「母屋、長屋、蔵が国の登録有形文化財に登録されています。母屋は昭和元年、向かいの長屋は昭和7年、蔵は昭和12年の建築と聞いています。長屋は取り壊そうと思っていたのですが、腕の良い素敵な宮大工さんに巡り会って、生き返りました。日本の古い木材は、まだまだ使えるのですね。それを活かして、このようにしていただいたことに、主人も私も大変感謝しています。今、その長屋には浪速料理『花川喜』、キッチンバー『混(COM)』、豆富と割烹料理『旨魯(SHIRO)』、創作中国料理『AKA』という四つのお店が入っています。お店の若いオーナーさんがその良さを理解して、店舗展開してくださって、素晴らしいことです。若い方にも、古くて良いものをどんどん再認識していただいて、馴染んでいただけたらいいなと思います。主人は、古いからといって展示品にするのは良くない、と考えているのです。使って、馴染んで、ようやくその良さが分かるので、このような形になったのだと思っています」
<お問い合わせ> 阿倍野区コミュニティ協会
TEL 06-4398-9877
http://www.osakacommunity.jp/abeno
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