●“コナモン”の定義
“コナモン”の定義づけは難しいので、今すぐに決める必要はないと思っています。お好み焼き、タコヤキをはじめ、うどんやそば、餃子、パン、パスタ、ピッツァなど、とにかく粉でできたものは全部“コナモン”だと思っています。粉というと、世界的に見れば小麦粉が一番多いのですが、それ以外に米粉、片栗粉、きな粉、トウモロコシ粉、そば粉など、粉にもいろいろなものがあります。人類の“食の知恵”で、穀類や豆類など収穫できるものは粉にして保存します。その粉を利用して、よりおいしいメニューが、たくさん生まれてきているわけです。
●“コナモン”の歴史
大阪で“コナモン”という言葉が使われ始めたのは、そんなに古い時代ではありません。ただ田舎へ行くと、“粉物”とか“捏ね物”といった言葉があったそうなので、大阪以外の山里のほうでは古くからあったと想像できます。ただ、製粉の技術が広まったのが江戸時代の中期以降なので、古くてもそれ以降になります。
●5月7日は “コナモンの日”
24年前、タコヤキをテーマに卒論を書いたのですが、その10年後には本を出版し、タコヤキが全国的にブレイクしたので、次のステップを考えました。そこで、餃子や肉まんなど好きなものを挙げてみると、すべて粉でできていることに気づきました。“タコヤキ協会”ではなく“コナモン協会”と枠を広げ、2003年に『日本コナモン協会』を設立しました。設立日の5月7日は、現在“コナモンの日”に認定されています。
●“コナモン”の魅力
おいしさというのは、味と香りと食感です。“コナモン”の魅力はいろいろなものと混ぜ合わせることができるということですが、それを蒸したり焼いたり揚げたりすることで、さまざまな食感が生まれます。タコヤキもお店によって焼き方が違い、食感に個性が出ます。そういうことは食べてみなければ分からないので、自分好みの店を探すのも楽しいですね。みんなで「“コナモン”ってこんなもん」と冗談を言いながら、「実は“コナモン”ってこんなにすごいんやね」ということを伝えています。
●認知と普及のための活動
活動の基本は“食べる”ことです。あまり知られていない地方の“コナモン”を訪ねるツアーも行っています。昨年は“コナモン”の故郷のような長野県の“おやき”を訪ねました。“おやき”は、皮が厚くて中には野沢菜や土地のナスなどが入っている、大きな肉まんみたいなもので、それを囲炉裏の灰の中で蒸し焼きにして作ったりします。それを見ていて、「関西の食文化の中にはない種の“コナモン”だ」、「これを伝えていかなければ」と思いました。また、今年は秋に大きなイベント『大阪コナモン博覧会(コナ博)』を開催する予定です。どうぞお楽しみに!
●ファンクラブからの発展
現在の『日本コナモン協会』は“ファンクラブ”という形態をとっていますが、近い将来には会員制にしてネットワークを広げて、一つの地域ではできないことを行っていきたいと考えています。
<お問い合わせ>
『日本コナモン協会』事務局
TEL 06-4392-8488
http://www.konamon.com
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