トップページピピッと大発見!大阪の元気!過去の放送分番組へのご意見・ご感想
出演者プロフィール大阪市コミュニティ協会リンク
ピピッと大発見!
ロゴ トップページへ

毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知ってほしい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2007年1月27(土)放送
放送を聴く

仏教音楽をもっと身近に
“声の力”を全身で感じて
〜NPO法人『SAMGHA(サンガ)』〜

みなさんは“声明(しょうみょう)”と聞いて、何のことか分かりますか? お経など、法要や儀式でお坊さんが唱える声楽のことを総称して、声明といいます。般若心経(はんにゃしんぎょう)でも、ただお経を読んでいるのではなくて、独特の節回しやリズムのようなものがあります。そんな声明を、もっと一般の人に楽しんでもらおうと、活動している団体がNPO法人『SAMGHA(サンガ)』。高野山系の僧侶の方が中心になって作られた組織です。詳しいお話を、代表の井川崇高(いかわ しゅうこう)さんに伺います。井川さんも、高野山の僧侶です。遠路はるばるラジオ大阪のスタジオまで来てくださいました。

★上のボタンを押して、放送を聴いてくださいね!


放送をお聴きになるには、Microsoft®Windows Media®Player が必要です。
お持ちでない方は右のバナーをクリックしてダウンロードしてください。※Internet Explorer 5.0以上推奨

●インタビュー前半

藤原:まず、声明を分かりやすくご説明いただけますか?
井川:声明というのは、日本の宗教音楽の一つのカテゴリーで、名称です。

藤原:音楽なのですか?
井川:音楽です。キリスト教にグレゴリオ聖歌、イスラム教にコーランがあるように、日本の仏教には声明という宗教音楽があるということです。

藤原:NPO法人『SAMGHA』の活動は、いつ、どのように始まったのですか?
井川:団体としては2006年8月にNPO法人に認可されましたが、それ以前の1996年ぐらいから任意団体としまして、声明のことをもっとたくさんの方々に身近に聞いていただきたいということで、日本全国各地で公演活動をしてまいりました。

藤原:大阪に本部があるのはなぜですか?
井川:実は私が堺の生まれでございまして、やはり大阪というところがとても大好きなのです。私は声明も一つの文化だと思っております。大阪からたくさんの方に、声明という文化的なものにふれていただきたいというのが一つの目的でございました。

藤原:恥ずかしながら、声明という言葉自体を初めて聞いたのですが、認知度はどんな感じなのですか?
井川:やっと“声明(しょうみょう)”が“せいめい”と呼ばれないようになった、といったところでしょうか。また、「なるほど、仏教音楽なんだな」ということが、少しずつ浸透してきたように感じております。



●スタジオ

松本:声明は、非常に厳かな感じがしますが、“仏教音楽”という捉え方なのですね。

藤原:いろいろな流派があるのですが、高野山は、野太く、力強い声の“南山進流(なんざんしんりゅう)”だそうです。

松本:ほー。その流派によって、どう違うのか分からないのですが、その“野太い”感じを、ちょっと聞いてみたいですね。

藤原:はい。それではさっそく聞いてみましょう。




●〜声明が流れる〜

藤原:最初は一人で始まるのですが、途中から大勢の人が参加してきて声を合わせていくのです。どうですか?

松本:なんだか、心洗われるというのでしょうか。

藤原:すぅーっと心の中に響いてきますよね。実は私、楽譜を見せていただいたのですが、全然分からないんです(笑)。言葉の隣に墨で、縦や横に、棒を伸ばしたようなものが書かれていまして、その線の方向によって音が高いか低いかを表しているそうです。

代表
井川崇高さん


2005年12月8日に行われた
『SAMGHA』として初の声明公演
(いずみホール)

『横浜あかりアーツコラボレーション
2006「悠久の聲」
-高野山・比叡山の声明-』にも出演

声明の楽譜



松本:じゃあ、私たちがその楽譜を見せてもらっても、読むことも音を取ることもできないですね。

藤原:そうですね。でも、聞いていたら本当にいい声で、響きも素敵なので、ちょっと勉強したらできないかな、と思って、すごく興味が湧いてきました。後半は、声明は一般の方でもできるかなど、さらに深くお聞きしています。




●インタビュー後半

藤原:テキストを見ながら私たちが声明をしようと思ったら、できますか?
井川:本来でしたらできるのですが、まだまだ私たちの活動の中では一般の方にいろいろなお唱えの仕方をお教えするまでには至っておりません。ただし、声明の“いろは”に関してワークショップ的なことをさせていただいたことはございます。

藤原:でも、宗教的な基礎がないと難しいですよね。
井川:歌唱法だけではなくて、その裏側が存在するわけでございますので、そういうことも含めて、今後みなさまにご紹介できる機会があればと考えております。近いところですと、2月17日(土)17時から、いずみホールで公演をさせていただく予定です。内容は『理趣三昧(りしゅざんまい)』というタイトルですが、こちらは高野山では特にポピュラーな曲です。例えば、高野山にお参りに行った時に、一番耳に飛び込んできやすい曲ではないかなというものを組み合わせて作られた内容を、今回ご紹介させていただく予定でございます。

藤原:CDで聞く声明と、いずみホールのような音の良いホールで生で聞く声明とでは、また違った魅力があると思いますが、この大阪公演ではどんな点を楽しんでもらいたいとお考えですか?
井川:私たちは“声の力”というものに非常に関心をもって活動しています。CDなどのデジタルな音というのもいいのですが、生の声の“ボイスパワー”を、耳だけではなくて体全体で感じていただけるような機会を、みなさんに持っていただきたいと思っています。

藤原:よく分かりました。どうもありがとうございました。
井川:ありがとうございました。



●スタジオ

松本:“声の力”という表現がいいですね。いいホールでこの声明を体で感じとってもらうと、また新たな感動を発見できると思いますね。

藤原: NPO法人『SAMGHA』の会員になりたい方は、正会員が入会金2万円、年会費2万円。賛助会員が入会金5千円、年会費5千円です。詳しくはホームページをご覧ください。いろいろなイベントがありますので、ぜひお問い合わせください。
ありがとうございました。


<お問い合わせ>
NPO法人『SAMGHA』事務局
TEL 06-6942-7478
www.samgha.jp


● 取材を終えて、感じたこと

声明を今回の取材で初めて知りました。
バックに演奏がなく声だけなので、一瞬お経のような感じもしたのですが、やはり音楽なんですよね。
声の幅や強弱、響きなどにより、とても耳に心地よい美しさを感じる声明。
表現方法がシンプルなだけに難しそうですが、かえってストレートに心に響きました。


ページトップへ

copyright(c)2005 OSAKA BROADCASTING CORPORATION