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毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知ってほしい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2007年1月20(土)放送
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山小屋でライブとお酒とおしゃべりを
町の中で田舎体験!
〜NPO法人『田舎ごっこ倶楽部』〜

今回は、NPO法人『田舎ごっこ倶楽部』の活動をご紹介します。天神橋筋六丁目の建物の1室に山小屋風の空間を作り、田舎気分にひたってもらおう、そして、その良さに味を占めてもらって本当に田舎の山小屋を楽しむ仲間になってもらおう、というユニークな活動をしている団体です。理事長の津島哲治(つしま てつじ)さんにお話を伺います。

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●インタビュー前半

藤原:『音太小屋(ねたごや)』という建物に来ています。1階は印刷会社で、今いるこの2階には元々何があったのですか?
津島:テナントで貸していたのですが、3年程前から空き家になっていました。次のテナントを募集しようとも考えましたが、昔からの夢だった“フォーク酒場”をするには今しかないと思って、踏み切りました。

藤原:“フォーク酒場”ということですが、壁に貼ってあるチラシを見ていましたら、演劇などのイベントもあるのですか?
津島:演劇、落語、ダンス、漫才、お国料理会など、“天六らしく”というか雑多なことをやっています。

藤原:一般の方でも参加できるのですか?
津島:もちろんです。“参加型ライブ”と言っているのですが、入場料1000円を払えば、誰でも飛び入りで歌えます。ギターなどの楽器が弾けなくてもスタッフが対応しますので、カラオケとは一味違う生演奏、生オケで気楽に歌えるところが、“参加型ライブ”の良いところです。

藤原:舞台もありますが、飛び入りということは、この舞台の上で歌えるのですか?
津島:はい。スポットライトを浴びてね。

藤原:ジャンルはどんなものですか?
津島:フォーク、ジャズ、ブルースなどです。フォーク酒場、ジャズ酒場、歌声サロンという3本柱でやっています。

藤原:年齢層は?
津島:フォーク酒場、ジャズ酒場は40〜50代が中心で、最近では20代の若い人も来ます。若い人が来ると、ものすごくエネルギッシュな感じになります。そういう交流の場を、これから作っていきたいと思っています。歌声サロンは60〜70代が中心で、最高齢の方が80歳ですね。


藤原:“歌声サロン”って昔に流行ったと聞いていますが、それが今の時代に戻って来ているわけですね。
津島:はい。童謡や、唱歌、叙情歌、ロシア民謡など。参加されたら感激しますよ。みなさん、ものすごく大声を出して歌っています。

藤原:声を出したら元気になるって言いますしね。
津島:ええ。

藤原:この『音太小屋』を舞台に、NPO法人『田舎ごっこ倶楽部』の活動を始められたのですね。NPO法人にしたら、儲けることができなくなると思うのですが、なぜそうされたのですか?
津島:儲けたいのですが、儲けるのが下手で(笑)。社会的使命をおびて社会貢献をめざすならNPO法人だ、という友達に影響されて、やってみようかということになりました。

藤原:その活動が、『田舎ごっこ倶楽部』というのはどうしてですか?
津島:6年ぐらい前に体調を崩して、仕事ができなくなったのですが、足だけは達者だったので、歩き回っていたんです。昔から行きたかった熊野古道にも、大阪から2週間かけて、和歌山、田辺を通って、中辺路ルートで行きました。その時、熊野古道の山の中で小屋を建てて住んでいる人がいることを知りました。大阪へ帰ってから、林野庁の“森で遊びませんか?”というポスターを見て、月1500円で奈良・吉野の森を貸してくれるとのことで、申し込みました。

藤原:へえー。
津島:草を刈ったり、木を切ったりしているうちに、自分の気持ちが開放されて、すごく元気になってきましてね。森の中に生活の拠点が欲しいなぁと思い始めました。それで、山小屋を建てようと思って、友達を誘って、2年かけて造りました。週末にしか田舎へ行けず、本格的な移住に比べれば“ごっこ”ですが、そこに可能性を感じるのです。また、山小屋を建てた時に思ったのは、一人では何もできないということです。どうしても人の力をお借りしなければできません。人のつながりが大事だなと思って、町の中でも人のつながりを見いだせるようなことに、興味が移っていったのです。



●スタジオ

藤原:『田舎ごっこ倶楽部』の活動拠点になっている『音太小屋』というのは、大阪市北区の天神橋筋六丁目駅から東側に歩いて数分のところにあります。舞台があって、その奥にはスクリーンもあるので、プロジェクターを使って映画を観られるようにもなっています。客席は靴を脱いで上がれますので、とてもゆったりとした時間を過ごすことができます。椅子は可動式で30〜40席ですが、最高で100人を超えたことがあり、人気のライブハウスのようになったこともあるそうです。舞台裏には、楽屋や出演者の更衣室もちゃんとあります。全部が手づくりなんです。津島さんをはじめ5人ぐらいの有志の方々が、いらなくなった廃材や吉野から持って来た木などをうまく組み合わせて作っているそうです。

松本:今、スタジオで『音太小屋』を紹介したチラシを見ているのですが、バーカウンターのようなものもあるのですね。

藤原:サロンが隣接しています。天板や椅子は吉野から持って来た木です。それも手づくり。

松本:廃材をうまく利用されている感じがしますね。

藤原:木の温もりと、人の温もりがすごく伝わってくる中で、お酒が飲めるのです。発泡酒は250円から、焼酎は300円から。リーズナブルな価格で飲めますので、音楽を楽しむのはもちろんのこと、おしゃべりやお酒もゆっくり楽しんでいただくことができます。

松本:“参加型ライブ”というのは、カラオケではないのですよね?

藤原:カラオケ気分で、すべて生演奏で気軽に聞けて歌えます。舞台スクリーンの裏には、ギターなどの楽器がたくさん並んでいました。伺ったところ、マーチンとかオベイションなど、結構いいギターも置いてあります。お客さんが持ち込んで、勝手に使ってください、このギターで一緒に歌ってもいいですよ、という条件で、置いてあるのだそうです。なかなかないことですよね。

松本:そうですね。

藤原:津島さんは、“四畳半フォーク”と呼ばれた世代に近い方で、フォークが本当にすごく好きで、『音太小屋』を作ったのですね。吉野の小屋を建てたというお話がありましたが、今は奈良の曽爾村(そにむら)で民家を借りて、そこを田舎側の拠点にして活動もされています。後半は今後の活動についても伺っています。



●インタビュー後半

藤原:今後の計画としては、どんなことをお考えですか?
津島:曽爾村に関しては、人をおもてなしするために、露天風呂の付いた茶室を造ろうかと。“裸の付き合いとお茶でおもてなしする”ということを考えています。

藤原:それも造るのですか?
津島:全部手づくりです。

藤原:露天風呂と茶室って、また、全然かけ離れてますね。
津島:とんでもない組合せで(笑)。

理事長
津島哲治さん


『音太小屋』外観
天神橋筋六丁目駅近く、
細い路地の中にあります

中には舞台や音響設備も

“フォーク酒場”で歌う津島さん

熱気あるステージ!

時には大合唱も

舞台から見た客席
ここに100人も?!

手づくりのカウンター
木の温もりでいっぱい!

舞台スクリーンの裏には
ギターなどの楽器がズラリ







●スタジオ

藤原:お金をかけず、ゆっくりと、人と人とのつながりを大切にされているのだな、と思いました。

松本:なかなか一人では、田舎暮らしや田舎体験はできないものですが、こういうところをきっかけにすれば、みんなと一緒になって、「こうやれば自然とふれあえるんだな」ということも体験できますしね。

藤原:『田舎ごっこ倶楽部』に、仲間入りしたいと思われた方は、ぜひホームページをご覧いただきたいと思います。検索サイトで、『田舎ごっこ倶楽部』と検索するとヒットします。


<お問い合わせ>
NPO法人『田舎ごっこ倶楽部』
http://inaka55.hp.infoseek.co.jp/
音太小屋
http://neta58.hp.infoseek.co.jp/
TEL 06-6353-6985(日本会計用品株式会社内)


● 取材を終えて、感じたこと

活動拠点である山小屋風の空間『音太小屋』にてお話を伺いましたが、廃材を利用した机や椅子、土壁やペンキで塗られた天井など、手づくりならではの温かさを感じ、都会であることを忘れてほっこりできました。
田舎暮らしには憧れますが、なかなか現実は難しい!でも、都会であっても自然の素材達に包まれていると、まるで田舎に居るかのように居心地が良く、穏やかな気持ちになるものですね。やっぱり老後は田舎暮らしかなぁ?


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