トップページピピッと大発見!大阪の元気!過去の放送分番組へのご意見・ご感想
出演者プロフィール大阪市コミュニティ協会リンク
ピピッと大発見!
ロゴ トップページへ

毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
たくさんの人に知ってほしい大阪を魅力いっぱい、情報満載でご紹介していきますので、みなさんご期待ください。

2007年1月13(土)放送
放送を聴く

学び、伝え、楽しむ活動で
大阪の歴史文化を次世代に伝える
〜『OSAKAゆめネット』〜

今回は、『OSAKAゆめネット』の活動をご紹介します。この団体は、文化、歴史、教育、芸術、自然などを学び研究することで、快適な人生や都市環境づくりをめざす団体です。特に、子どもや若者を育てる教育環境づくり、文化・歴史・伝統の発見、保存、発展に力を入れています。詳しいお話を所長の浜田容子(はまだ ようこ)さんに伺います。浜田さんは、考古学や古代の歴史に関する分野を中心に活動されています。

★上のボタンを押して、放送を聴いてくださいね!


放送をお聴きになるには、Microsoft®Windows Media®Player が必要です。
お持ちでない方は右のバナーをクリックしてダウンロードしてください。※Internet Explorer 5.0以上推奨

●インタビュー前半

藤原:『OSAKAゆめネット』は、2006年4月に発足されたとのことですが、どんなメンバーで構成されているのですか?
浜田:歴史関係の5団体をはじめ、音楽関係の団体、歴史や音楽が好きな個人の方、ボランティア活動をされている方などで、現在70人の方がメンバーです。

藤原:歴史関係では五つの団体があるということですが…?
浜田:15年間活動を続けている『ドキドキ考古学』が主体となって、歴史ウォークをしているグループや歴史学習会をしている『フラットなにわ』、『大阪で遊ぼ』などのグループが参加しています。

藤原:『ドキドキ考古学』は、どんな団体なのですか?
浜田:古代史の市民学習会やボランティア活動などをしています。なにわの海の時空館に『なみはや』という古代船がありますが、現在はそこの清掃とガイドのボランティア活動も続けています。ネーミングは“土器の2乗”で“ドキドキ”とも言っているのですが、15年前に初めてガイドボランティアというものをしまして、その当時は珍しい活動だったものですから「ドキドキ、ワクワクするなあ」というようなところから『ドキドキ考古学』という名前が付きました。女性ばかり20人が参加しています。

藤原:『OSAKAゆめネット』を作ってからは、どんな活動をされましたか?
浜田:10月から大阪市教育委員会のネットワーク事業という支援を受けて、『百人よれば百の人生〜聞き書き、聞き取り調査体験講座』を行っています。最近では、それが一番大きな活動です。

藤原:“聞き書き”ですか?
浜田:“聞き書き”というのは、例えば 講座の時だと、“子どもの遊び”や“今のお母さんはどう?”などのテーマを決めて、隣に座った人からお話を聞いてまとめていくというものです。“聞き取り”というのは、町を歩いて、町のいろいろな方のお話を聞いてまとめていくものです。例えば、大阪天満宮界隈であれば、大阪天満宮の歴史も入れて、その周辺のお店の方のお話も聞いて、書いて取材し、記事にまとめて冊子を作ります。

藤原:すごいですね。教えてくれる人もいるのですか?
浜田:『ザ・おおさか』編集長の南野佳代子(みなみの かよこ)さんと、『天満人』編集長の井上彰(いのうえ あきら)さんのお二人に教えていただきました。

藤原:普段そういう本を作ってらっしゃる方に、ちゃんと教えてもらえるのですね。どうして、ネットワークを組もうと思われたのですか?
浜田:私は以前も、あるNPO法人の事務局長をしていたのですが、平行して『ドキドキ考古学』もずっと続けていく中で、NPOやそういうグループが発展していくためには、“汗”と “頭”と“人脈”だと思ったんです。それで、一個人、一団体ではなかなかできないことをみんなで協力して、もっと大きなところでやっていこうじゃないかと考えて、ネットワークを作りました。『OSAKAゆめネット』副理事長である、流通科学大学教授で歴史考古学がご専門の長山雅一(ながやま まさかず)先生から、段々と風化していくものが多いので、地域のことをもっと掘り下げて、一つのものにまとめて記録していくことが大切だと聞き、「今、聞いとかなあかん」という思いで、“聞き取り”調査もしました。



●スタジオ

藤原:“聞き書き、聞き取り”というお話がありましたが、事務所が天満の『天神繁盛亭』の近くにあるので、その大阪天満宮周辺の方にお話を伺って、町や人などのことをまとめて、冊子にしていくという活動をされています。

松本:確かに、“聞き書き”や“聞き取り”ということをちゃんとやらないと、こういうものは、どんどん、どんどん風化していきますからね。

藤原:そうなんです。他にも、例えば歴史のセミナーを開いたり、歴史にまつわるところを歩いてみたりしています。また、ボランティア活動として弥生織り(弥生時代の織り)のコースターを作っていて、見せてもらったのですが、ざっくりとした編み目ですごく暖かみがあるんです。そのコースターや勾玉づくりを子どもたちと一緒に行っています。その時に親御さんが来られたら、親御さんのほうが熱心に参加されるそうです。

松本:雰囲気、分かりますね。

藤原:映画学習会も行われています。天六にユニークなフリースペースの『音太小屋(ねたごや)』という場所がありますが、そこのオーナーが『OSAKAゆめネット』の会員なので、そこで古い映画の上映会もされているそうです。他にも交流会やイベントなど、本当にいろいろな活動をされています。

松本:やはり、ネットワークを組んでいるから、できることなのでしょうね。

藤原:後半は今後の夢などについて、伺っております。



●インタビュー後半

藤原:今年、2007年にしようと思われている夢はなんですか?
浜田:谷町四丁目に『難波宮(なにわのみや)旧址』という国の史跡公園があります。大阪の方は大体、“なんば旧址”、“なんばきゅう”とかと言われます。大阪人の2割ぐらいの方は知っておられるかなと思いますが、その名称も含め、なかなか広まっていません。歴史関係の方の間ではずっと前から言われていることなのですが、できれば7月28日の“なにわの日”に、その難波宮跡で何かしたいと。そして、それをずっと継続して続けていきたいというのが夢ですね。やっと「できるかな?」という感じにはなってきたので、今年から始動していきたいと思っています。

所長 
浜田容子さん


弥生織りのコースター

『古代の仕事体験』
匂玉づくり・弥生織りコースターなど

『考古学セミナー』より
古代の土の中から、木の実や
土器を探します

『考古学セミナー』より

“都会の神々”をテーマに歴史散歩
ビルの上に神様が!





藤原:大阪を舞台にネットワークを組まれている浜田さんにとって、大阪の良さや魅力とは、何ですか?
浜田:やっぱり人情味がある、庶民性があるということです。また、いろいろなものが混ざっている、混在している良さというのがありますね。歴史ウォークをしていると、ビルの谷間に歴史の跡があったり、神様も大阪ではみんな屋上へ上がっているんです。お地蔵さんや、お稲荷さんがあった所が開発されてビルが建つと、それを別の所に移動させるのでなく、自分のビルの上に上げます。ですので、大阪では上を向いて、屋上のほうを見て歩いてほしいなと思います。結構たくさんの神さんがありますので。

藤原:結構身近なところに、考古学につながるものがあるのですね。
浜田:そうですね。ある学芸員さんによると、考古学というのは古代史だけではなくて、昨日のことから考古学になっていくそうですよ。

藤原:まずは、7月28日のイベントを頑張ってください。
浜田:頑張ります。

藤原:今日はどうもありがとうございました。
浜田:ありがとうございました。



●スタジオ

藤原:7月28日なので、“なにわの日”。

松本:語呂合わせですね、これ。

藤原:そうなんです。『OSAKAゆめネット』が作った日で、一般的に言われていることではないのですが、「7な・2に・8わ」、もう覚えましたね。7月28日です。

松本:大阪にいても確かに、『難波宮』を“なにわのみや”と呼べる人は少ないです。やはり“なんば”のイメージが強いのですね。“なんばぐう”?“なんばみや”?“なんばきゅう”?とか、「どう読むんやろう」と思う方は多いと思います。

藤原:『難波宮(なにわのみや)』は身近なところにありますから、大阪市民の方には、どんどん知ってもらいたいなと思います。
『OSAKAゆめネット』の活動に興味を持たれた方は、ホームページをご覧ください。お問い合わせは、ホームページからメールを出してください。


<お問い合わせ>
『OSAKAゆめネット』ホームページ

http://dokidoki.s86.xrea.com


● 取材を終えて、感じたこと

子どもたちへの講座でもある、弥生織りのコースターやデバター(アンコール遺跡群の遺跡壁面に残る女性像)の拓本などを見せてもらいました。古い歴史を、身近に感じることができました。
いろいろな団体が集まっているので、それぞれが得意分野でアイデアを出したり、また苦手分野は助けてもらったりして、『OSAKAゆめネット』は、これから何でもできちゃいそう!ますます面白くなりそう!と思いました。


ページトップへ

copyright(c)2005 OSAKA BROADCASTING CORPORATION