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毎回、大阪を拠点に活動しているNPO法人やNGO、ボランティア団体、そして大阪のいろいろな地域で活躍している方やその地域の活動内容を通して、大阪の「ひと」や「まち」の魅力を発見していきます。
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2006年12月23(土)放送
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子どもたちにも尊敬される“粋”を
“粋”な大阪で発見!
〜『粋な大阪を創る会』〜

今回は『粋な大阪を創る会』の活動をご紹介します。“粋”と言うと、東京・江戸のイメージがありますが、そういう意味で、『粋な大阪』という名前は、なかなか“粋”です。“粋”という言葉を辞書で引くと、一つは「身なりが垢抜けていること」、もう一つは「人情の表裏に通じていて、遊びなどに精通していること」とあります。今回は、とくに“人情の表裏”に通じている、つまり人の気持ちをくむことができる、という意味での“粋”な話です。『粋な大阪を創る会』発起人の山崎充昭(やまざき みつあき)さんにお話を伺いました。

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●インタビュー前半

藤原:『粋な大阪を創る会』は、どんなことをめざして、活動を始めた団体なのですか?
山崎:大阪をもっと活性化するためには、まず、大人たちが子どもたちに尊敬されるように、自分たちを“粋”に磨こうではないか、ということがきっかけでした。日本の文化は堅苦しいところがあるので、ヨーロッパ的というか遊び心を持ったような集まりをしたいと思い、まず、現在、会の“校長”をしていただいている関西ジャズ界の大御所でジャズピアニストの大塚善章(おおつか ぜんしょう)さんに『B-Roxy(ビーロキシー)』というライブハウスで生演奏をしてもらいました。その他、いろいろなジャンルの方に出演していただいています。

藤原:最近の子どもたちを、山崎さんはどのように見ていますか?
山崎:メカニックなものに興味を持つ子どもたちが多いし、外で遊ぶ子どもたちがほとんどいなくなってきました。その前に、大人たちが子どもたちと遊ぶことを知らないから、どうしても子どもたちは携帯電話やテレビゲームなどで遊ぶことが自然になってしまったのではないかな、と思います。

藤原:時代の流れもありますが、大人たちにも多少の責任はあるのでしょうね?
山崎:そうです。“縦割り”ができていないのです。“縦割り”というのは何かというと、僕らが子どもの時はガキ大将がいて、その下に低学年の子どもたちがいて、広場で遊ぶ時も、きちんと約束事がありました。そして、ものの見方にものすごく感性があったんですよ。トンボ取りをしたり、落ちているレンガで遊んだり、キョウチクトウの枝を切ってチャンバラごっこをしたり、ドンマしたりエスケンしたり、昔は物がなかったので、遊びに工夫をしましたから。

藤原:昔の子どもたちは、そういう遊びを誰に教えてもらっていたのですかね?
山崎:それはガキ大将が順番に伝達するわけですよ。

藤原:なるほど。また、そのガキ大将も、誰か他の人から遊びを教えてもらうのですね。
山崎:大人がそういう遊び方を伝えることによって、子どもたちが自分たちでどんどん工夫して、何もないところから、面白いものを考え出していました。でも今の子どもたちは、大人が作った物を与えられるだけです。プラモデルでも、接着剤で付ければ同じ物ができてしまう。個性がないわけです。だからこのままいくと、創造性が失われる時代になるので、もっともっと大人が子どもたちの能力を引き出せるような遊びの場所を作ってあげないと駄目だと思います。今、公園で子どもたちが遊ばないのは、遊んでいない大人が公園を作るからです。子どもたちが本当に欲しい公園を作れたら、家に帰るのも忘れて遊びほうけた、かつての子どもたちの心が帰ってくるかもしれないですね。青空の下で走り回る子どもたちを見たいですね。



●スタジオ

藤原:他にも、“粋”な大人についてお話を伺いました。例えば、外で遊ぶ時にはジーンズで泥だらけになって遊ぶ、レストランに行く時には、ちょっと雰囲気を変えてキリッとした格好で出掛ける、というような考え方が基本としてあるかないか。最近の子どもは、そういうことを教えてもらえていないのではないか、ということもおっしゃっていました。

松本:ジーンズでも使い分けたらいいのです。自分にとっては、食事に行く時は同じジーンズじゃないんだ、というぐらいのこだわりが必要ですよね。それが自分にとっての“粋”かもしれません。

藤原:大事なのは、その辺の区別ですね。後半は、会の活動について詳しく聞いてきました。



●インタビュー後半

藤原:『粋な大阪を創る会』の具体的な活動を、場所や時間などを含め、教えてくださいますか?
山崎:場所は、OCAT近くの『井岡ボクシングジム』の2階にあります『B-Roxy』というライブハウスです。以前は1ヶ月に1回やっていましたが、みんな仕事が忙しくなったので、内容を充実させるためにも2ヶ月に1回にして、第2日曜日を定例会にしています。

藤原:そこでは、どのようなことが行われるのですか?
山崎:音楽を介してコミュニケーションをとったり、アーティストが自分たちの作品を発表したりします。プロでもアマチュアでも、みんな同じ会費を払って参加しますので、自分のステージとして、その場所を自由に使えます。何も規制はないし、手を挙げればその人が前に出て自分をアピールできる。展示会をする、コンサートをする、イベントをするなど、自由です。

藤原:どんな人でも参加できるのですか?
山崎:職種や年齢なども関係なく、どんな人でも構わないです。“粋”になりたければ来てください。

発起人
山崎充昭さん

偶数月第2日曜日に開催される定例会から
大塚善章さんによるジャズ・ライブ
ライブハウス『B-Roxy』にて

『粋な大阪を創る会』校長で
ジャズピアニストの大塚善章さん

『B-Roxy』店内の様子

定例会から
『手話でうたを楽しむ』

山崎さんの事務所には、
手作りの小物がいっぱい!






●スタジオ

藤原:お話を伺った山崎さんが、見るからに“粋”な感じの方なのです。また、すごく子ども好きな方です。子どもたちには楽しく遊んでほしいし、大人からいいことをいろいろ吸収してもらいたい、という思いがあるので、近所の子どもたちについつい話し掛けてしまうそうです。今では「山ちゃん!」と子どもたちから声を掛けられるようになった、とおっしゃっていました。また落ちている木の枝でゴム鉄砲を作ったりして一緒に遊んでいる、というお話もありました。


松本:話を聞いていて、大阪人の話って“粋”だなと思いました。僕はおしゃべりを仕事にしていますが、この放送も“粋”なのかなと思う時があるのですよ。

藤原:おおー!

松本:僕はベタな大阪人で、話題も大阪のことばっかりです。だけど、雑談ではなくて、何かにこだわってはいるのですよ。それを高飛車にではなく自然体でお話しできるというのが、僕にとっての最大の“粋”なのではないかな、と思いました。

藤原:そういう意味では誰でも、どこかに“粋”というものを持っているんでしょうね。そういった自分を発見したいという方は、ぜひ『粋な大阪を創る会』にお問い合わせください。難波のライブハウス『B-Roxy』で、偶数月の第2日曜日に定例会をされています。次は2月11日、その次は4月8日に行われます。会費は、その都度の参加費のみ。値段は毎回違いますが、1回大体3,500円ぐらいだそうです。


<お問い合わせ>
『リラッペ企画』内『粋な大阪を創る会』事務局
TEL 06-6715-0640
http://www.jdo.jp/b-roxy/


● 取材を終えて、感じたこと

“粋”…普段は何となく“格好いい”という意味で使っていた言葉なのですが、今回初めて辞書を引き意識してみました。
伝統や文化は、一度途絶えてしまうと再生が困難なもの。子どもたちには遊びながら学べる環境があってほしいし、そのためには見本となる大人が子どもたちと一緒にふれあい、仕事も含めた毎日の生活を楽しみ、充実させなくてはいけませんね。


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