●インタビュー前半
藤原:ボードゲームとは、どんなゲームのことを言うのですか?
一階さん(以下、一階・敬称略):ゲーム盤やサイコロやカード、駒などを使って、人と人とが向かいあって、2人以上で遊ぶゲームです。
藤原:その中には、戦略的なものとかもあるのですか?
一階:日本でしたら、将棋や囲碁などが2人で遊ぶゲームとして有名ですが、そこまで先を読んで考えるゲームではなくて、楽しく遊べるゲームとか、その中でもある程度考えるゲームなど、いろいろあります。
藤原:ボードゲームには、カードゲームも含まれるのですか?
一階:カードゲームとボードゲームを分ける時もありますが、一般にはアナログでテーブルの上で遊ぶゲームの総称として、ボードゲームと言われることが多いです。
藤原:ボードゲームの本場は、どこになるのでしょう。
一階:ドイツが本場で、毎年300〜400以上のゲームが新しく発売されています。ドイツを中心にヨーロッパ全域にも広まっていて、アメリカでもドイツ産のボードゲームが現在、広まっていっています。
藤原:『ゆうもあ』のみなさんは、普段どんな活動をしているのですか?
一階:さまざまな活動をしていますが、中でもメインになっているのは、ボードゲームの普及のイベントです。例えば、『ゆうもあゲーム会大阪』というのを毎月第四日曜日に開催しています。これはご家族向けに、無料で、いつ来ていつ帰ってもらってもいい、という気楽なイベントです。
藤原:普段、みなさんが、遊んでいらっしゃるというゲームを持ってきて頂いていますが、ちょっとこれを教えてください。どんなゲームですか?
一階:これは『イヌイット』というゲームで、実は音で楽しむゲームなんです。
(カチャカチャカチャ♪)
藤原:何か入っていますね。
一階:駒が全部で十数個ありますが、実は駒の中にビーズが入っています。入っているビーズの個数は全部違います。これをカードの中に書かれた数字の上に正しい数字のビーズが入っている駒が乗るように、触感と音だけで、当てて置いていくゲームなんです。
藤原:このカードには「8」って書いてありますから、この駒を・・・。(カチャカチャカチャ♪)これはあんまり入っていなさそうですね。こっちがたくさん入っていそう。では、このたくさん入っていそうな、8個かなと思う駒を、カードの上に置く。
一階:そうですね。自分の色のチップをはめて置いてください。
藤原:正解はどうやって分かるんですか。
一階:全部の駒をカードの上に置いた後で、駒を裏向けてもらったら、実は数字が書いてあるんです。
藤原:あっ、10!
一階::中に10個入っている駒だということなんですね。
藤原:カードは8だから・・・
一階:はずれなんです。残念です。このチップは没収ということになります(笑)。
藤原:もう1回。これは6って書いていますね。・・・これぐらいかな?
一階:はい、せーの、ドンッ!おっ、正解!
藤原:では、このチップは?
一階:そのまま戻ってきて、このカードごともらえるということになります。3点ですね。すごいです。
●スタジオ
藤原:初めてボードゲーム『イヌイット』をさせてもらったんですが、カチャカチャカチャって鳴る音で予想するのは、初めてやった時はコツがつかめなくて、分かりにくいんですよ。でも慣れると、子どもでも簡単にできると思います。
松本:いかにも軽そうな音ですから、触るともっと分かりやすいと思いますね。
藤原:一斉にカチャカチャカチャってやって、分かった人の早い者勝ちなんですって。
松本:同時に、みんなでやるわけですか。
藤原:そうです。私は取材だったので、私だけが選ばせてもらったのですが、本当はのんびりもしていられないんですよ。
松本:なるほど。
藤原:面白いですよね。カードの絵がらもかわいらしく、音で耳も鍛えられますし、本当に面白かったです。こうしたボードゲームをなんと1600種類以上お持ちなんだそうです。
松本:僕はボードゲーム好きなので、うらやましい限りですね。
藤原:松本さんにとっては宝の宝庫ですよ。
松本:毎年、ゲーム大賞受賞といった新作が出るじゃないですか。ああいうのを買うほうなんで、好きですね。
藤原:そんな方にお勧めの場所があります。西区民センターで『ゆうもあゲーム会』をされているそうです。この時には、100前後のボードゲームを用意して、会場で自由にゲームを楽しむことができるようにされています。いくら松本さんが好きでも、なかなかパッと見ただけで、どういう風に使っていいか分からないと思いますが、ちゃんと会員のみなさんが説明してくださるそうです。いつも家族連れの方や子どもさんが一緒に遊んでいらっしゃるのだとか。ぜひとも、西区民センターに行ってください。後半部分は、どうしてこんなにボードゲームについて、興味を持ったのかなどについてもお聞きしています。
●インタビュー後半
藤原:活動はどのように始まって、今日(こんにち)に至っているのですか?
一階:私は小さい頃からボードゲームをするのが大好きで、小学校の頃から社長ゲームとか、トランプとか、そういったもので友だちや親とよく遊んでいました。その趣味が高じてゲームサークルというのを学生時代につくって、ずっと遊んできたのですが、この面白いボードゲームをなんとかして広めたいと思っていました。友だちがボードゲームの店を開いたり、同人誌を作ったりとか、いろいろしてきましたが、長続きしなかったんです。小さな業界ですし、それもあって、NPO法人にしたら、みんな仕事を別に持ちながら、少しずつ協力してもらえば、普及する活動っていうのはもっと大きく、しかも継続してできるんじゃないかなと思って、2003年からスタートしました。
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